映画・ドラマ

僕の人生に多かれ少なかれ影響を与えてくれたと思う映画・ドラマです。

どんな映画やドラマが好きなのかや,何を感じるのかは,その人の価値観・経験などなどによって異なると思いますので,僕自身の感想です.

ネタバレもありますので、気になる方は一度ご覧になられてからお読みください。

映画


ニューシネマパラダイス(Cinema Paradiso) 

映画が,好きになるきっかけになった映画(イタリア映画).友人が英語字幕のビデオを送ってくれて,英語字幕で見た.最初は何がなんだか分からず,2,3回目くらいに見た時に内容が理解でき,素晴らしい映画であることに気づき,この映画をきっかけに映画を見るようになった.また,当時,英語字幕を全部書き出し全部理解した.最後まで分からなかったのが,”Up yours!"の意味(2023/3現在,DeepLでも翻訳できないですね).友人に聞き,あなたの権限を超えていますよ,大きなお世話ですよ,という意味と教えてくれて納得.

映画技師のアルフレドがトトを見送る時に,”I don't want you talk anymore. I want someone to talk about you."という趣旨のことを言うシーンがあって忘れられない.

最後,アルフレドのお葬式にトトがイタリア本土からシシリア島に帰ってくると,アルフレドがトトにフィルムを残してくれていた.そのフィルムは,当時禁止されていて,トトがこっそり盗み見していた,キスシーン(すなわち削除されたシーン)を集めたもの.映画の最後は,トトがこのフィルムを一人で見ているシーンなのだけど,トトが見ているのはキスシーンではなく「アルフレドの自分への思い」だと思う.「何かをなすことができる背景には,その人を信じることができる人がいる」と言うことを考えさせられ,僕も若い人たちに対してそうありたいと思う.

最初のシーンでは,母親が編み物をしている時に,トトが帰ってくる.ここで,最初はゆっくり歩いていた母親の歩く速度が速くなるのを,編み物の糸によって表現しているのがまた素晴らしい.(友人から聞いた話)

エンニオ・モリコーネの音楽もまた秀悦.

アメリカの映画館でこの映画の上映中に突然停止してしまった時に,観客が"Alfredo! Show us the movie!"と叫んだらしいです.本当かどうかは知りません.

Forrest Gump (フォレスト・ガンプ)

知能は劣るが純真な心を持つForrest Gumpのストーリー.障害者など,人と違って生まれてくる方を「可哀想」と思ってしまっていたが,そうではなくて,我々と同じように楽しみを持ち生きているという,当たり前のことを気づかせてくれた映画.

Life is a box of chocolate. You never know what you're gonna get. などなど忘られないセリフがある.この意味するところは,チョコレートが美味しかどうかは食べて見ないと分からないように,「人生も,どう生まれてきても(障害があって生まれてきてもそうでなくても),楽しい人生になるかどうかは,どうなるかは分からない」(すなわち障害があるなしは関係ない)と解釈している.

映画の最初のシーンが,1枚の白い羽が美しく舞うシーン(CGで作られたそう)で始まり,最後も同じ白い羽が美しく舞うシーンで終わる.これがForrest Gumpの人生の美しさと連続していて秀悦.(友人から聞いた話)

パッチ・アダムス(Patch Adams)

Laughter is contagious.

患者を笑わすことが,治療に効き目があると信じた医者の映画.実話に基づいているそう.

僕自身も笑いが好きだけど,それはコミュニケーションの円滑化が主目的.その基礎を僕に教えてくれた映画.

プリティー・リーグ(A league of their own)

第二次世界大戦中のアメリカで,男達が戦争に出て行ったために作られた女性のプロ野球に関する映画.マドンナが脇役にもかかわらず、この素晴らしい映画に出ているのも,女性として,この映画に賛同したからではないかと勝手に思う.邦題は「プリティ・リーグ」...内容に相応しいタイトルにしてほしいと思ったのは僕だけでしょうか.英語のタイトルは、A league of their ownで、このタイトルからは全く違う印象を抱くと思う。

Tom Hanks 扮する Jimmy Dugan  の次のセリフが心に残る.
It's supposed to be hard. If it wasn't hard, everyone would do it. The hard... is what makes it great.


2024年9月,ドジャースの大谷選手が50-50(50ホームラン-50盗塁)を達成したときに,Major Leagueの公式ページが,"50-50! Otherworldly Ohtani creates a club of his own"というタイトルの記事を出していた.この"of his own"と同じ意味合いを持っていると思う.

ある愛の詩(Love Story )

WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)でお金持ちの青年と,カソリックでイタリア系移民の女性が恋に落ちる話.

最後の方に,父親に "Love. Love means never having to say you're sorry." というシーンが忘れられない.日本語字幕では,「愛とは後悔しないこと」と訳されていたけど,いやいやちょっと違うのではと思う.単純に,「愛とは,"I'm sorry."と言わないこと」で良いのではと思う.

ある方が,Love を Life に変えて,"Life means never having to say you're sorry"と言っていたけれども,"I'm sorry."と言わないような人生を生きることは,強い生き方だと思う.

自分自身の一つ一つの行動について,"I'm sorry." と他人に言わないような生き方をしていくことは,厳しい生き方であって,人生を真剣に生きていく生き方のように思う.

音楽がまた秀悦で,今でもテレビ番組などで使われていると思う.

フィラデルフィア(Philadelphia)

Tom Hanksが同性愛者の弁護士を演じる.Tom Hanksが大好きだった僕は,なぜ彼がこの映画を演じたのかを真剣に考え,僕自身の同性愛(今ではLGBT)に対する考えを変えさせられた映画.

フィラデルフィアというのは,アメリカが独立宣言をした地.その地で,同性愛者も普通の人と同様の権利を有すると宣言する...というようなことがあったように記憶している.

薇の名前 (The name of the rose)

笑いが許されない修道院で,人が怪死していくミステリー映画.

タイトルの The name of the rose には2つの意味があると聞いた.一つは,roseはrosicrusianの略であり,「修道院の名前」だそう.もう一つは,roseは女性を意味して,修道僧が結ばれた「女性の名前」だそう.(人から聞いた話)

ビッグ (Big )

大人になりたい少年が,大人になる映画.Tom Hanksがヒットするきっかけになった映画だと思う.僕もこの映画で Tom Hanks が好きになった.

「大切なものが何であるかを忘てはいけない」というごく当たり前のこと,しかし,実は忘れがちになってしまうこと,を教えてくれる映画.

美女と野獣 (Beauty and The Beast)

ディズニーの美女と野獣.タイトルは,「美女と野獣」だが,もし「美女」ならば,冠詞をつけてA Beauty and the Beastとすべきではと思う.なので,「美と野獣」(野獣自身の心の美しさという意味での「美」と野獣)と訳すべきなように思ったりする

薔薇と交換に一夜の宿を懇願する魔女に,わがままな王子は断ってしまい,野獣にされてしまう.この時に,"Don't be deceived by appearances, for beaty is found within." (美しさは内面にあるものだから,外見に騙されてはいけませんよ)というセリフがあり,これがこの映画のメッセージのように思う。

「美とは内面にあるもの」という,とても大切なことを教えてくれる映画.

レナードの朝 (Awakenings)

ロバート・デニーロ扮するレナードは、少年の頃に嗜眠性脳炎に掛かり、意識のない状態で30年病院で過ごしていた。その病院に赴任したロビン・ウィリアムズ扮する医師は、病気の患者達が反射等では行動出来る事を知り、その治療に心血を注ぎ、一時的だが奇跡的な現象が生じるという実話に基づいた映画。

熱意を持って接すると、ミラクルが起こるかもしれないということを僕に教えてくれた映画。

クライング・ゲーム(Crying Game )

イギリスとアイルランドの紛争に関する映画.

サソリとカエルの話が秀悦.川を渡れないサソリが,「カエルに僕を背中に乗せてくれないか」と聞くと,カエルは「君は僕を刺すからやだよ」という.サソリは「刺さないって約束するから乗せてくれ」と言い,カエルはサソリを背中にのせてあげる.しかし,サソリはカエルを刺してしまう.カエルが「約束したのでなんで僕を刺したの?」と聞くと,サソリは It is my nature. (僕の性(さが)なんだ)と答える.イギリスとアイルランドの紛争に限らず,人間どうしの争いも性のように,争っているということを気づかせてくれた映画.

クレイマークレイマー(Kramer vs. Kramer )

Dustin HoffmanとMeryl Streep (今の人にとっては古っ!)扮するKramer夫妻が離婚後に子供の親権を争う話.
仕事に集中して家庭を顧みなかった夫が,いざ離婚に直面した時に,子供と向き合おうとしていく.
この時代,子供の親権は,母親が持つことが普通だったそうだが,最終的に父親が持つことになり,時代の変化の先取り’(当時)を感じさせてくる映画の一つ.映画の最後のほうのシーンで,Meryl Streepが,He's better off with me.というシーンが今でも覚えている.

出だしのビヴァルディが素晴らしい.

ドラマ

ファミリータイズ (Family Ties )

1980年代に,テレビ東京でお昼頃に放送されていたと思う.とにかく面白くて笑わせてくれる大好きなドラマ.しかし,ただ笑わせるだけではなくて,共和党が大好きなMichael J. Fox扮するAlexと,民主党派の両親などなど,アメリカの多様性や様々な問題を扱う.色々な問題を考えさせられるドラマ。こんなに笑わせてくれて、こんなに多くのことを学ばせてくれるドラマに、僕は出会ったことがない。僕の中では、史上最高のドラマ。

 僕自身の行動パターンの原点は、このドラマに基づいている部分が少なからずあるように感じている。

Alexが恋人になるLaurenと結ばれるシーンが一番好きで,ここで joint bank account という言葉を知り,アメリカで口座を作った際もカミさんと joint bank accountにしました.

大地の子

山崎豊子の小説に基づくテレビドラマ。

「大地の子」というタイトルが素晴らしい。血縁を超える考えを教えてくれたドラマ。

愛の不時着

韓国ドラマ

「間違った電車が時には目的地に運ぶ」というセリフが、研究を行うということもとも通じていて秀悦。大学院FD研修会で講演者の方が推薦していたので見た。