在外研究記

在外研究記(Aug. 2009 to Aug. 2010)


Aug. 2009

8/1 飛べぇー(渡米)

[成田~サンフランシスコ]

渡米の日がついにやってきた.家族に,東京シティエアポートターミナルまで見送りに来てもらい,バスで成田空港へ.1年間外国に行くのは,普段外国に行くのとは,かなり違った心境.

成田空港では,十分に時間があったので,ラウンジで以前大変お世話になったのだけれども長い間ご無沙汰していた先生にメールを書く.予定より10数分遅れてサンフランシスコ行きの便が出発.

飛行機の中では,出発の前日に届いた新型のVAIOで10月の国際会議のスライド作り.飛行時間のほとんどの時間スライドを作っていたけれども,バッテリーが1/3程度しか減っていない(バッテリーはLサイズ).しかも,ノートパソコンにありがちなキーボード部分があまり熱くならない.これは,使いやすい.

サンフランシスコからソルトレークまでもスライド作りをしていたけれども,結局バッテリーが半分程度余った.これなら,プログラミングなどハードな作業をしなければ,東海岸まで行っても十分に持ちそうだ.CPUのVirtualizationの機能をBIOSで有効にできないらしいことと,Vista 64bitなので互換性がちょっと心配な点が玉に傷といったところでしょうか.

サンフランシスコには,30分程度遅れて到着したため,ソルトレークへの乗換便までの時間が1時間を切ってしまった.少し焦る.入国審査は,審査官と軽い雑談をしてすぐにパス.しかし,荷物がなかなか出てこない.ソルトレークへの便の出発25分前にやっとでてくる.

あわてて税関を通過して,荷物をトランスファーの担当の人に渡すが,荷物のバーコードを読んで出発時間を確認すると渋い顔をする.”I’ll give you a chance.”と言って,なんとか荷物を受け取ってもらえた(でも,チャンスをくれるということは,間に合わないかもしれないということも意味も含んでいる).

今度は,ソルトレークの国内線に乗るために再度セキュリティチェックを受けなければならない.かなり人が並んでいたので,係の人に,”急がなければいけないんだけど”と話したら,途中のラインに入れてもらえ,少しほっとしたと思ったら,別の係官が割り込んできて,”I don’t want this.”と言って,列から外されてしまう.

急がなければいけないといっても聞き入れてもらえない(こういう不親切さは,意外と多い気がする).そこで,3人目の係官に,本当に急がなければいけないんだけど,と話してチケットを見せると,特別なラインに並べるとのこと(Premierメンバーだったので).急いで,そのラインにいったら,すぐにセキュリティーを通過.

搭乗口まで,結構距離があったのだけど,重い荷物を背負ってダッシュして,なんとかぎりぎり飛行機に間に合う.搭乗口で,”I made it!”といったら,”made it!”と繰り返して笑いながら受け付けてくれた.とりあえず,飛行機に乗れてほっとする.

[ソルトレーク]

普段,僕は,いつも通路側の席に座るのだけど,今回も通路側に座る.しかし,今回だけは窓側の席に座ればよかったと少し後悔する.少し窓から見えたソルトレークの近郊は,砂漠が多いように感じた.よし,これから頑張るしかないと改めて思う.

ソルトレークの空港のbaggage claimの指定された場所で,Sederberg先生と会う.ところが,スーツケースが一つ出てこない.しかも,似たようなスーツケースが一つ残っている.これは,間違えられたのではないかと心配になる.

すぐにUnited航空の係の人に話すと,サンフランシスコでのセキュリティチェックに引っ掛かっているとのこと.間違えられたのではないと分かり,ちょっと安心.指定した住所に届けてくれるとのこと.Sederberg先生と話をしながら,Oremへ向かう.途中,WalmartでPrepaidの携帯電話を購入する.

[Oremのアパートへ到着]

Oremのアパートへ到着すると,大家さん夫妻が家の掃除をしていてくれていた.子供が床を転がったりすることがあることが心配だとメールで話していたのだけれど,カーペットをすべて新しく替えてくれたようだ.

古いアパートだけれども,壁も塗りなおしてくれて,さらに生活に関するいろいろな情報を教えてくれて,非常にありがたかった.これは,もしや罠ではないかと思うくらい,温かい待遇.都会に住んでいたら,絶対に感じることのできない人の温かさを感じた.

“I don’t know a word to thank you.”と言うと,ご主人が,昔,東京の地下鉄で迷っていて困っている時に,声をかけてくれた人がいて,言葉で説明するのではなく,いっしょに案内をしてくれたことがあったと言う話をしてくれた.これは,その恩返しだと話してくれた.恩返しにしてはあまり余ると話したのだけど,自分も,大家さん夫妻のような親切さを持てる人間であろうと思う.ここで受けた恩恵を,少しでもrewardできる人間になりたいと心から思う.

以前,メールで,Sederberg先生や大家さん夫妻の親切さに見合うだけの良い仕事を僕はしなければならいけれども,これは非常にタフな仕事だと書いたのだけれども,さらにタフな仕事になってしまった.でも,やるしかない.

夜,アパートの近くを歩いてみたけど,車社会のようで,道路を歩いている人がほとんどいない.早く車を持つことが必要そうだ.夜中の1時頃に,突然スーツケースが到着.セキュリティチェックを行ったという紙が入っていたので,予想していた通りだった.その後,時差ぼけで眠れずに,朝まで起きていた.

[初日の感想]

通常であれば,スタート時にはホテルで数泊して,アパートを探したりするのだけど,とてもよい先生やよい大家さんに巡り合えて非常に幸運だと感じた.Sederberg先生曰く,日本人好きのこんな大家さんはめったにいないとのこと.しかし,このままの感じでスムーズにいろいろなことが進むとは思わないと心の準備をしておこうと思う.同時に,人に,親切な人間でありたいとと改めて感じさせられた.

8/2(日)

起きてみるともう午後2時,買い物に行く.目的のBest Buyをなんとか見つけ,インターネットの登録をする.しかし,携帯がないと登録できないそうで,携帯電話のactivationをお店のネットを使わせてもらってやってしまう.どこで携帯を買ったのと聞かれて,WalMartで買ったのだけど,これからいろいろコンピュータ用品をこのお店で買うからお願いしますと言って,少々無理やりやってもらう.

しかし,本来は801のはずのエリアコードが,なぜか801が選べなかったので近くの435にしておく.翌日にでも,customer serviceに電話をすることにする.今の時代,やっぱり携帯があるとちょっと便利.その後,パンなどの日用品の買い物をする.夜は,スライド作りをする.

8/3(月)

まずは,Sederberg先生のオフィスに行き,学部長先生(Sederberg先生は副学部長)や何人かの人に会う.インターナショナルオフィスへ行き,DS-2019 formやパスポートを見せて,手続きをする.

キャンパス内をいろいろ歩きまわって,IDを作ってもらう.こちらでのポジションはAdjunct Associate Research Professorということで,Facultyの契約書にサインをする.歩きながら,Sederberg先生と研究の話をする.オフィスで,簡単に最初に取り組む研究のスライドの概要を教えてもらう.さらに歩いて,自分のオフィスの鍵をもらう.

そして,自分のオフィスへ.まだ,コンピュータは用意されていなかったけれども,とってもいい部屋だ.電話も付いている.ネットに自分のパソコンを繋ぐのに一苦労した.いろいろやって,結局,再起動したら簡単に解決.Vistaのノウハウが少しついた.

コンピュータのセッティングをしてくれる専門のスタッフがいて,ソフトウェアは何をインストールしますかと聞かれたので,Visual StudioとMathematicaのインストールをお願いする(Officeはインストールずみ).コンピュータをセッティングする専門のスタッフがいるようだ.

ところが,インストールされていたのは,Matlab.違うんだけどとスタッフに話をしたら,同じかと思っていたとアバウトな回答.インストールされていたVisual Studioが2008だったので,自分のコンピュータも2005から2008に入れ替えを行った.

夕方は,中古車を見に行く,3台乗車して,3台目の車に決定.クレジットカード2枚で支払いをする.あとは,車の保険に加入する予定.保険ができるまでは,しばらくレンタカー生活の予定.保険を気にしないのであれば,仮のナンバープレート番号のようなものを発行してくれて,すぐに車を持ち帰ることもできる.保険があったほうが安心なので,しばらくはレンタカーを借りることにする.

帰宅すると,荷物が届いているとの連絡が入っていた.電話をすると,取りに来いという.でも,車がないから配達してくれと頼むと,配達してくれるとのこと.夜は,ライブラリの学習と手洗いで洗濯をする.洗濯機がまだないのは,辛いところだ.

8/4(火)

午前中は,荷物が来るの待つが,実は届いた荷物は別の荷物で,待っていたものは届いていなかった.明日にでも取りにいくことにする.待っている間に,International OfficeからSocial Security Numberの申請用の文書ができたとの電話連絡がある.レンタカーを借りてオフィスへ向かう.

なんとか,Visitor Parkingを見つけ,無事到着することができた.オフィスで,いろいろな処理をする.1件,論文の修正のメールがあり,急きょやらなければならないことに.インターナショナルオフィスへ文書を取りに行くが,これまた回り道をいろいろしながら到着.

Prepaid携帯で,なぜかarea codeが435になってしまう問題で,カスタマーサポートに連絡をすると801に変更してくれることになった.また,もう1件のアクティベーションもしてもらった.どうも,インターネットのシステムでは,ちゃんと選べないようだ.

帰りに車で,スーパーマーケットに行ってみる.アパートに戻り車から出たところで,向かいの家の人に会う.台湾からの人のようだ.ちょっと話かけたらいろいろな話になって,とてもよさそうな人達だ.はやく,洗濯機が欲しいところだ.快適な生活ができるようになるまでは,もう少し時間がかかりそうだが,ゆっくりやっていこうと思う.

8/5(水)

まず朝一でPost Officeに荷物を取りに行き,その後,Social Security Numberの取得をしにいく.Social Securiy関連の公式Webページから,Provoのオフィスに行ったところ,Social Securiyの申請はここではないと言われてしまう.検索の仕方を間違えたのかもしれない.google mapでsocial securiy officeといれて,でてきたほうの住所に行ってみたら,無事正しい場所に到着.ところが,どうしたらいいのか分からないので,窓口の人に聞くと,銀行のように番号のついたカードを入口で取るとのこと.こういうシステムが,やはりよく分からない.でも,申請はスムーズに行った.その後,大学へ.

インターナショナルオフィスに行き,電話番号が変わったことを伝えようとしたら,大学のネットシステムで変更して下さいとのこと.大学のネットシステムのログインができなかったということを言ったら,担当部署に電話をしてくれた.ところが,突然,電話を渡される.できれば,電話よりも,直接話したほうがと思うのだけど...ログインできなかったのは,システム間の連携がうまくいっていなかったからだという.手作業でリンクしてもらって,ちゃんとログインできるようなった.

その後,オフィスで仕事をして,車に戻ると,なんとパーキングチケットが.しかも,罰金$30.Permitを持たずにFaculty専用のところに止めていたのがいけなかったらしい.Visitor Parkingだったので,全部Visitorかと思っていたけど,実は,一部がFaculty専用だった.

まっいいかと思って,目的のWalmartへ.大学へ戻ってから,早速,University Policeのオフィスへ.また,場所が分からないので,2人の人に聞いて,無事に到着.すごい遠回りをしたけれども,University Policeは実は自分のオフィスのビルのすぐ近くだった.Studentではなくって,Adjunct Facultyであることを説明し,Officerとの面接をすることに.

Permitを取得していなかったことに一部,僕に責任があるということで,$6の罰金に.まぁ,$30が$6になったので,いいかと思ってしまった.受付の女性に,I’m partially guilty.というと,ニコニコ笑ってた.その後,罰金を支払う窓口の女性と,まだこっちに来て5日でよく分からないからここに来ちゃったんですよ,というと,それはそうねと,みんなで大笑いに.なんか,罰金を払う雰囲気ではないかも.でも,これが罰金を気持ちよく払わせるための狙いかも.テンポラリーのPermitを発行してくれることになり,とりあえず,一安心.Permitの発行の仕方が分かったので,良かったことにする.

オフィスで仕事をした後,スーパーマーケットに行き,まな板やフライパンを買い,初めての料理をする.久しぶりにまともな料理を食べた気がする.明日の朝は,1時間のウォーキングの予定.

8/6(木)

アパートから中古車屋まで,4km強の道を歩いていく.9時に開くと電話で確認していたのだけど,15分すぎにオーナー夫妻が到着.まぁ,これが普通か.早速,車に乗ってオフィスへ.

お昼に日曜大工店のようなところに行って,洗濯機を購入.明日の午後,届けてくれるようだ.これで,手洗い生活から抜け出せそうだ.届く前に,電話をくれるように頼んでおく.

オフィスに戻り,仕事.夕方,Walmartで,ラーメンの“辛”をみつけ購入.夕飯は,野菜ラーメン. FAXやスキャナ付きのプリンタが$50くらいで売っていた.激安かと思いきや,プリンタのインクが別売り(全部で$50$)くらい,USBケーブルも別売りだった.結局,Best Buyに行き,プリンタ,ルータ,カーナビを購入.カーナビは,画面が小さいサイズで1万円くらい.安い.夜,プリンタ,ルータをセッティングする.やっと,印刷できる環境が整った.

8/7(金)

今朝は,8時すぎにオフィスに到着.しばらくすると,隣の部屋のBrian君が,到着して声をかけてくれた.先日,ちょっと挨拶しといたがのよかったのかも.それにしても,頼れる知り合いがSederberg先生のみなので(大家さんは,違う町なので),ちょっと声をかけてくれるだけでもなんだかありがたい.

昼過ぎに,洗濯機が到着する予定なので,少し前に大学を出て,Oriental Marketに行ってみる.日本や韓国などのものがおいてある.でも,ロスアンゼルスの日本人向けのスーパーマーケットと比べるとずいぶん少ない.まぁ,アジア人がそれほど多くなさそうなので,しょうがないか.

洗濯機を待つ間,暇なので,landlordsが置いていってくれた味噌とネギ,それにOriental Marketで買った豆腐を使って,味噌汁を作ってみる.軽く,6人分くらいできた感じ.冷蔵庫に入れて,少しずつ食べることにする.まだ,洗濯機が来ないので,レシートなどの整理をする.ちょうど終わりかけた2時すぎに,洗濯機が到着する.うれしい.さっそく,洗濯機を1回,回して洗濯物を干してからオフィスへ向かう.

夜,帰宅前に,Walmartへ.子供の用品をいろいろ確認.9時過ぎに,再度,オフィスへ.夜の運転も大丈夫な気がしてきた.

8/10(月)

週末は,こちらへ来られている先生方と研究やこちらでの過ごし方など,いろいろ話すことができ,大変有意義に過ごせた. 少し長いスパンでのいくつかの研究の方向性を話し合うことができたことが,最大の成果でしょうか.

こちらへ来られている先生方とともに,BYUへ.その後,T-spline社を訪問.午後,インターネットサービスプロバイダーのcomcastへ電話をして,インターネットの登録がきちんと行われているのかを確認すると,きちんと行われていなことが判明.電話で登録できるというので,早速やってもらおうと住所や氏名を言い終わったら,実は,Social Security Numberが必要とのこと.SSNがない場合は,comcastへ行き,2つ以上のIDを見せる必要があるとのこと.明日にでも,SSNを取りに行こうと思う.

午後,Sederberg先生とミーティングし,我々の研究の概要を紹介.こちらへ来られている先生と,研究内容についてミーティング.

帰宅してみるとSAL便が到着.およそ12日くらいで到着.

8/11(火)

8時すぎにオフィスへ.9時前に一度抜けてSocial Securityオフィスへ行き,Social Security Numberを取得.オフィスに戻ると,お隣とのお部屋のPhD Studentが,訪ねて来て,初めて授業を教えてきたんだよと話をする.Discrete Mathのクラスだそう.こうやって,ちょっとでも話ができるのはありがたい.

Sederberg先生と学生とのミーティング.Undergraduateの学生と,Visual Studioでプログラムを動作できるように,いろいろ修正する.初めてあったのだけれども,コンピュータのノウハウには共通するものがあり,話がきちんと通じる.無事,すべてのエラーを取り除き,動作できたが,彼自身が理由不明のバグが残っている.このバグは,僕がとることにする.ソースコードは,かなりの量がある.

お昼に,銀行口座を開きに行き,さらにcomcastに直接出向いてInternetの工事のお願いをする.17日の午後に工事にくる予定.お昼過ぎに,オフィスに戻り仕事.

こちらで,携帯電話で日本語を話している人に遭遇.日本人2人目.たぶん,もっといると思うのだけど,ほとんどオフィスにいて,知り合う機会がなくて少し残念.

8/12(水)

だんだん忙しくなってきた.朝,Sederberg先生と研究の打ち合わせ.一つ目のプロジェクトの進むべき方向が少しずつ見えてきた.渡されたソースコードの解読に一日費やす.少しずつ,理解できてきた.研究の進め方,プログラミングなどは,世界共通であることを改めて実感する.

そして,こちらの学生が作ったプログラムにあったバグをとる(ちゃんと,バグをとって渡してほしいところだが).プログラムに慣れていること,基本的なアルゴリズムやデータ構造に精通していれば,理解できる.

しかし,ソースコードには,10年近くの積み重ねがあり,とても一日ですべてを解読できない.相当時間がかかりそうだが,時間の問題か.

8/13(木)

日本の銀行口座からこちらの口座にインターネットで送金する.CitiBankだと,手紙で振込先の登録が必要だが,東京三菱だと事前にグローバルダイレクトの登録をしておけば,オンラインで振込先の指定ができた.これは,ありがたい.とりあえず,こちらの生活費が送金できて,ちょっと安心.

以下は,自分用のメモ.

Visual Studio 2008でFLTKのコンパイルをすると,「ファイルが別のプロセスによって開かれていないこと、また書込み禁止になっていないことを確認してください。」というメッセージがでて,コンパイルができない.FLTKが,複数プロセスでのコンパイルを考慮していないことが問題のよう.「ツール」の「オプション」を選択し,「プロジェクトおよびソリューション」の「ビルド/実行」を選び,「並行にビルドするプロジェクトの最大数」を1にすればコンパイル化.ただし,1にしたままにしておくと,通常のコンパイルの速度が低下すると思われるので,正常にコンパイル後,2に戻したほうがよいと思われる.

Qtのインストール.configure –platform win32-msvc2008, nmake.

QtでのVC用のプロジェクトの作り方.「qmake –project」,OpenGLを使う場合には,hello.pro(実際には,hello.proとは限らない)ファイル内に,QT += openglという行を追加する.「qmake –tp vc hello.pro」でOK. コマンドラインからnmakeする場合は,「qmake –tp vc hello.pro」の代わりに「qmake hello.pro」とすればOK.hello.proを編集すれば,targetなどの変更ができる.

glutの64bit版は,http://www.idfun.de/glut64/ にあるが,これはいずれトライすることに.

Salt Lake空港からのshuttle:http://www.expressshuttleutah.com/

価格比較サイト.http://www.nextag.com

8/14(金)

こちらに来てから,ちょうど2週間.少しずつだが,普通に暮らせるようになってきた.朝,子供を入れる予定の幼稚園に行って,いろいろ書類をもらう.予防接種関連のことで,看護婦さんが電話をするから電話を教えてくださいと言われる.電話は,苦手意識が強いのだけど,分からない時は分かりやすい言葉になるように聞き返して,今のところなんとかなっている.

少しすると,電話のベルがなり,看護婦さんかと思ったら,comcastからInternetの工事のお知らせ.自動音声で,予定の変更がない場合はそのまま切ってくださいというので,そのまま切る.早く,アパートでInternetが使えるようになりたい.今,一番不便なのは,アパートにInternetがないことか.

その後,家具のレンタル屋さんに行ってから,大学へ.日本の銀行からのオンライン送金がちゃんとできていることを確認.これで,生活費が送れる.一安心.

お昼前に,Sederberg先生と研究の打ち合わせ.だいぶやるべきことが明確になってきた.自分で大幅に作り直すか,今のコードを理解して修正するか,トータルでかかる時間が短いほうを選択する予定.たぶん,今のコードを,自由に変更できるようにするほうが早いか.その後,一日中プログラムと向き合う.うーん,大変.

以下は,自分用のメモ.

プログラムの“The procedure entry point **** could not be located in the dynamic library abcef.dll”というエラーが出た場合は,abcef.dllというdllが複数存在し,古いバージョンのものをシステムが先に検出しているからのよう.環境変数のPATHの設定で,新しいdllのあるパスを先にくるようにし,再起動すればOK.

8/17(月)

週末は,ずっとプログラミング.たぶん,今週もずっとプログラミングだろう.日本の時と同じように,こちらのオフィスでも,自宅でもディスプレイ3台,コンピュータ2台で作業.1台(真ん中)はプログラム作成用,右側のディスプレイはサンプルプログラムの閲覧用,左側はマニュアル,関連文献,辞書などの閲覧用.それと並行して関連文献をいくつか読んだ.

日曜に,銀行のカード(visaカード付)がきた.はじめてのドルの口座のカードなので,なんだかちょっとうれしい.少し前(ずいぶん前?)まではcheckが一般的だったようだけど,最近は,すっかりdebitカードのほうが一般的なよう.

終戦記念日の8/15(土),車に乗っていたらラジオで,Japan’s surrenderと言っていた.日本では,終戦という.

今朝は,7時過ぎにオフィスに到着.オフィスの電話に留守電が入りっぱなしだったのだけど,やっと使い方が分かった(単にやろうとしていなかっただけなのですが).留守電は,音声認識で制御するようになっているよう.他のやり方もありそうだけれども,マニュアルがないので分からない.広告の留守電が入っていたので,ためしに”delete”と言ってみたら,ちゃんと削除された.そういえば,携帯電話のカスタマーサポートも最初は,音声認識で,英語がスペイン語かを聞かれて,”English”といってから始めた.意外と音声認識が多い.

朝一で,日本の学生とSkypeで初ミーティングをする.あと,meeting board(http://www.twiddla.com)も利用.結構,普通にミーティングができた.思ったより,なんとかなりそうだ.

仕事をしていると電話があり,T-spline社での打ち合わせに一人でいくことに.まぁ,カーナビがあるから大丈夫だろう.GoogleでT-spline社の住所を探し,カーナビに設定して到着.一度来たことがあるので,見覚えがあるビルだけれども,場所が分からない.受付の人に聞き,たまたま同じ方向に向かうSecurityの人がいて,部屋の前まで案内をしてもらう.

T-spline社の人が作ったプログラムの内容をいろいろ教えてもらう.一番,聞きたかったことは,実は5分で分かってしまった.やはり,人と話すことは大切.その他に,メッシュの効率的なデータ構造の作り方とか,いろいろ教えてもらう.基本的な理論(例えばhalf edgeデータ構造など)は,僕も知っていたのだけど,実践的な意味で有効な利用法を教えてもらった.この方,一度日本に来たことがあるそうで,少し日本語でも話をした.1時間くらい話をしてから,オフィスに戻る.

午後は,comcast(インターネットの接続会社)の人が来る予定.ずっとアパートでプログラムをしながら待つ.ところが,午後4時になっても来ない(午後1時から午後5時の間に来る予定).心配になって,comcastに電話をしてみる.今日の予定に入っているので,午後4時から5時の間にくるだろうとのこと.ところが,4時50分になっても来ない.もう一度電話をしてみようかと思っていたところに,担当の人から電話が入り,後20分くらいで来るとのこと.よかった.

担当の人は,ユタ州の出身で,ここから東へ3時間くらいのところで生まれたそう.ユタから外へは,あまり出たことがなさそうだった.日本から持ってきたコンピュータを接続して,試したのだけど,キーボードで,*や=などの位置が英語のキーボードと違うでしょと話したら,へぇーと言っていた.いろいろ雑談をしている間に,セッティングが終了.やっとアパートでもインターネットが使える環境に.これをずっと待っていた.

夜,Sizzlerに行ってみる.会計(先に済ます)の際に,”Do you want cash back for a tip?(だったかな?)”と聞かれる?チップも先にはらうのかと思い,”Yes, a dollar twenty five”と答える.そしたら,$1.25の現金をくれた.なるほど,こちらではあまり現金を持ち歩かない習慣だから,実際のお金+チップ代を請求して,その分をcash backしてくれるということだった.そのお金を帰る際にテーブルの上に置いておく.なるほどー.言語というのは生活の習慣とも関連していると思う.言っていることは分かっていたのだけど,まさか現金をくれるとは思わなかった(まぁcash backというのはその通りなんだけど).

8/18(火)

大学に着くと,パーキングにいつもよりたくさんの車が止まっている.オフィスに着いてしばらくすると,お隣の部屋のBrianが訪ねてきて,今週は,Conferenceが開かれていると教えてくれた.来週は静かになるだろうけど,再来週には学期が始まるから忙しくなるだろうとのこと.確かに,キャンパスに人が多い.

お昼に食堂に行くが,Conferenceのため混在しているので,食べるのをあきらめてオフィスに戻る.再度,2時頃行ってみるが相変わらずの混雑ぶり.あきらめて,売店でピザを購入.

今日は,一日バグ取り.疲れているからだろうか,なかなかバグが取れなかった.でも,実際には,いろいろなことを試したり,図を書いたりしたので,プログラムとしての進展はあまりなかったけど,何かを得ているはず(だと思う).帰って,横になったら,食事も食べずに,そのまま寝てしました.

8/19(水)

昨日,あれだけ時間のかかっていたバグが,朝オフィスにきて,すぐにとれてしまう.やはり,疲れている時は,休むことも大切だと実感.やっと次のステップへ進める.

オフィスに,初めて電話がかかってっきた.誰だろうと思い,どきどきしながら,電話をとると,なんと新聞の勧誘.しかも,番号をランダムにかけているよう.大学の研究室だからいりませんと答えたら,自宅にどうですかと.日本も,アメリカも勧誘の仕方は似ているかも.

今日の昼の食堂は,昨日よりは混雑していなかった.日本食とうたっているが,日本食よりもスパイシーな鳥の照り焼き丼を食べる.

8/20(木)

ひたすらプログラミングの一日.プログラミングは,まぁまぁのペースで進んでいる.今日も,人と話したのは食事を買う時の店員さんと,お隣の部屋のBrianと雑談したのと,大家さんから電話があったのと,Sederberg先生との打ち合わせくらい.あとは,ひたすらプログラミング.ずっとプログラミングしていると,自分が日本にいるのかと錯覚する.

夜に,再度,Sizzlerに行き,ペーパータオルを頼んだら,なぜかbaked potatoがでてくる.そういえば,バターにサワークリームがなんとかって言っていたけど,この人何言ってるんだろうと思ってた.まぁ,僕の英語のレベルじゃしょうがないか.Baked potatoじゃなくって,ペーパータオルを頼んだんですけど,と言うと,ちゃんとペーパータオルをもってきてくれる.そして,サラダバーを頼むとBaked potatoが無料でついてくると教えてくれたので,ついでにBaked potatoももらうことにする.ライスも無料だそうだ.ちゃんと発音できなかったおかげで,新たな情報を取得.

どうも,無意識に,ぼそぼそと話すと相手が聞き返してきたり,上のように違って解釈するケースがたまにある.やはりここら辺が,母国語との違いか.特に,aestheticという用語は,気合いをいれてきちんと発音しないと通じない.次回からは,paper towelをちゃんと発音しよう.英語ももっときちんと勉強したいが,研究するのに精一杯で,なかなか余裕がない.昔(もう15年から20年も前!),必死に英語を勉強した頃が懐かしい.

8/21(金)

Wisconsin大学の研究者(かつ古くからの友人)を訪ねるために,朝5時前に起きてソルトレークの空港へ.空港で,朝食を食べたいのだけど,どう頼んだらいいのかが分からないので,とりあえずサンドイッチにする.他の人の頼んでいるのを耳を澄まして聞いていたら,注文の仕方が分かった.次回は,サンドイッチでなくて,Bagelサンドをたのもう.

デンバーで乗り換えて,Madisonの空港で友人に会う.今自分のやっている研究をいろいろ説明し,また彼の研究も聞き,いくつかの共通点を見出すことができた.今僕がやっていることが彼のテーマに応用できる可能性があること,僕が以前やったことが彼の処理をより効率化できる可能性があることが分かった.彼の自宅で,夜中の2時まで,こんな話をしていた.彼は,最近,自分の研究を応用した会社を立ち上げている.すごいなぁ.

また,彼から,ある映画が,とてもいいということを聞く.彼の奥さんのお兄さん(UW Madisonではないが,機械工学科の教授)が,授業でこの映画を見せて,「If you’re not moved by this movie, you shouldn’t be an engineer.  So, you don’t have to take my class.」(言葉は正確ではないかもしれない)という趣旨のことを話したそうだ.もちろん,その方は,感動しなかったからと言って単位をあげないような人ではない.今度,DVDを借りて見ることにしよう.

研究というのは,どこでコラボレーションが生まれるか分からない.その種をまくことも大切だと思う.今回の在外研究を利用させていただいて,いろいろな人と知り合い,自分の研究を紹介すると同時に,彼らの研究テーマも知りたいと思う.翌日の便で,Oremのアパートへ帰宅.あんまりtight scheduleにすると体がもたない.次回からは,もう少し余裕のあるスケジュールにしたい(実際にできるかは別問題か).

週末

土曜日の帰りに,乗り換え地のシカゴの空港で,ゲートFからゲートCへのShuttleバスを待っている時のこと.

バスから降りてきた乗客:  Where is Gate F?
空港の乗務員:                   F what?
バスから降りてきた乗客:  F10.
空港の乗務員:                   That’s over there.  Next to McDonalds. (だったかな?)
僕の隣のご年配の女性:   That’s a dangerous question to ask.

これを聞いていた僕は,大爆笑.こういう機転をきかせた(というか,この女性がちょっとdangerous?)会話が結構楽しい.もっと,英語をきちんと勉強すれば,もっともっと会話が楽しめるだろうにと思うけれども,今,僕がやるべきことは,今ここでしか得られないことを得ること.Sederberg先生から,できるだけ多くのことを教わるとともに,少しでもいいから新しいことをしたい.英語は,帰国してからでも勉強できる.

シカゴからの便がoverweightで,飛行機を降りる乗客を募集.翌日の朝の便に変更すれば,無料の航空券と,ホテルと,食事のvoucherをくれる.そんなに急いでいるわけでもないので,手を挙げればよかったと少し後悔.

飛行機の中で,以前のプログラムを解読して,どうやってより効率的にできるかをいろいろ考えていたら,ちょっとアイディアを思いつく.週末か,週明けに実装予定.また,この在外研究記を編集する.

日曜日は,大家さんご夫妻がアパートに立ち寄る.先日,手紙が来ていると電話をしたからだ.電気料金の使用者の変更をしたが,ガスは日曜日でできなかった.結局,自分ですることに.Farmer’s marketの場所は,Salt Lake cityのJapanese marketなどなど,いろいろな情報を教えてもらった.

** 以降は,週ごとにまとめるか,何か印象に残った出来事があったりしたときにのみ書きます.

8/24(月)からの1週間

今週は,家族が到着することもあって,いろいろな準備に追われた.家族のベットをリースにするか購入するかで,リースのお店に行ってリース料を聞いたところ,購入したほうが安く済みそうなので,購入することに.しかし,日本でもベッドを購入したことなんてないし,ベッドをどうやって購入したらよいのかが分からない.いろいろな人に(と言っても,知り合いが少ないので,3人くらいの人なんだけど)に聞き,最終的にはR.C.Willeyで購入.この際,店員さんに,「僕は1年しかこちらにいないので,できるだけ安いのにしてください」と言ったら,ベッドはうちで買ってくれれば,布団類は向かいのお店(ここではベットは売っていない)かWalmartで買ったほうが安いと教えてくれた.ちょっと親切な人のように感じた.ベッドを買う際に,布団類を英語でなんというのかが分からなかった.店員さんと話していて,どうも僕の必要としているのは,sheets and comforterだということが判明.後で辞書を調べて,comforterは掛け布団と分かる.日本語でも,「掛け布団」という言葉がでてこなかった.布団類は,向かいのお店で購入.

8/24(月)には,ガス会社に電話をかけて,どきどきしながら,名義を変更.なんとか,無事に名義変更ができたと思う.

8/25(火)に,バスケットボール場で開かれる,年に一度の教員向けの学内のconferenceに参加.知り合いがほとんどいないので,まごまごしていると近くのおばさんがここへどうぞと案内をしてくれる.日本から来たんですとか,家族の話とかいろいろして,週末に遊びに行くところをいろいろ教えてもらう.こうやって,ちょこっとでも話しかけてもらえるのは,本当にありがたい.日本に帰って,不安そうな外人を見かけたら,話しかけてあげようと思う.その後,オフィスで仕事.夜は,日本食のレストランで,トンカツを頼む.そうしたら,大きなトンカツが2枚もでてきた.食べきれず.

無事家族も到着.いろいろな準備に追われるが,研究のほうも空いている時間を使って,少しずつ進める.今週の初めにSederberg先生と打ち合わせをした内容のプログラムは作ったのだけれども,思ったように動作していない.もう少し工夫が必要なようだ.

学内は,新学期が始まったようで学生の数が一気に増えた.早い時間に到着しないと,駐車場が建物に近い位置に,止められないようになった.

後,今週は,日本から持っていったコンピュータが,起動時にブルースクリーンになってしまう問題に悩まされた.こんなこともあろうかと,別のコンピュータも持ってきていたので,仕事の被害はそれほど大きくなかったのだけれど.問題は,Microsoftが提供するWindows Updateにあることが,メーカーに問い合わせて分かった.特定のアップグレード(KB973879)を削除すると,きちんと起動した(9/1現在,修正されたKB973879は問題ないようです).Securityが確保されないことも脅威に感じるけれども,Windows Updateにも脅威に感じた1週間でした.人間が作るものだから,しょうがないかな.

8/31(月)

Kindergartenに入れる予定の子供をつれて,こちらの保健所に行く(Kindergartenに入れるためには,予防接種の証明書が必要なため).日本で,予防接種の書類をもらってきたのだけれど,結局ツベルクリンテストを含めて6本(5本だったかな?)の注射を打つことに.何をされるのか分かっているので,家に帰りたがる.注射の際には,大声で泣き叫んだけれども,一気に注射をしてしまう.会計の際に,うちの子は一番うるさかったですよね,と話すと,間違いないわとの返答が.水曜日に,TB testの結果を聞きに行けば,OK.


Sep. 2009

9/1(火)

今日は,Sederberg先生のCAGDのクラスに参加.Computer Scienceの学生よりも,Mecanical Engineeringのほうが多い.Sederberg先生も,僕も,実は,機械工学の卒業なので,みんなで笑ってしまった.Sederberg先生は,ポイントを分かりやすく教えていく.こういうペースで授業ができたらいいなぁと思うが,そういはいかないか.学生が,よく質問をしていることからも,学生の理解度もmotivationも高いように感じた.

クラスには,Macユーザが一番多く,次がWindows,Linuxユーザが一人いた.学生は,どの環境でプログラムを行ってもよい.TAと相談をする時間を決める際に,ある女性が,子供もいっしょでいいですかと聞いたのが印象的だった.(結婚していて,子供がいる人も結構多い).

1時間15分のクラスだったのだけれども,あっという間に終わってしまった気がした.いろいろなノウハウを自分自身の授業にもfeedbackさせたいと思う.

夜は,skypeを使って,日本の学生達とミーティング.

9/2(水)

午前中,オフィスで仕事をし,午後,TB testの結果を確認するために子供を保健所につれていく.前回,注射をたくさん打たれたので,行くのをいやがるが,連れて行く.結果の検査は,一瞬で終わり,Kindergartenに行き,書類を渡して申し込みをする.ちょうど,クラスがやっていたので,参加しますかといわれたので,我々もobserverとして参加.少したつと,お友達となかよくなり,いっしょにパズルを始めた.とっても楽しかったようで,明日から行くのを楽しみにしているよう.一安心.これで,家族のことがほぼ落ち着いたので,やっと研究に集中できそう.

9/3(木)

Sederberg先生のCAGDのクラスに参加.なぜ,曲率の連続性が必要かと問われた時に,機械工学科の学生が,CAMなどでツールを動かすときに,曲率が不連続だと速度変化が無限になってしまうという指摘をしていた.日本の学生にも,こういう答えを期待したいところ.学生は先生の質問によく答えるし,学生もよく質問する.また,先生は,ポイントを分かりやすく教えていく.授業は,本来はこうありたいものだ.

授業のはじめに,学生達の祖先をデータベースで検索した結果を示していた.ある学生の7世代くらい先にたどるとある教授の祖先と一致したり,祖先がBrigham Youngの人もいた(本人は,そのことを知らなかったよう).LDS churchのメンバーだと,こういうことが分かるよう.すごいなぁ.ちなみに,僕も母方はお寺の出なので,お寺が始まった時以来の住職のデータがあり,十数代先までたどることができる(あんまり気にしたことがないけど).

その後,お昼に,こちらで初めて学内の床屋に行く.「up above ears?」とか,結構,聞かれることは日本と同じだった.見習いっぽい人が,これでいいのかしらと聞きながら切っていくので,終わった時にperfect!と言ったら,にっこりしていた.学内だからということもあるのだろうけど,$11と安い.

床屋と同じ階に,学生向けのcounselingの部屋があった.しかし,counseling & careerとあって,単純なcounselingよりも,ずっと入りやすいだろう.また,実際に,将来のcareerを相談に来る人もいるだろう.ちょっとした気遣いだけれども,こういったことも大切な気がした.

今日は,プログラムがだいぶ進展した(と言っても,日々の積み重ねだけれども).1ヶ月もかけて,この程度なのには,少々,自分に不満.スピードをあげなないと.来月の国際会議もスライドも作らないといけないし,かなり忙しい.

9/4(金)

プログラムが,ようやく次のステップへ進めそうになってきた.でも,あと少し,今のプログラムを改良していく予定.Sederberg先生に,9/7(月)は,labor dayだからお休みですね?と聞くと,オフィスに鍵がかかっていて入れないけれども,ノートパソコン持ってるから,仕事はできるだろとの返答が...あっ,はい,働きます,いつなん時でも,馬車馬のように!.研究をすることに,本当に,熱心な先生だと思う.正直,大変だけれども,本当に尊敬できる方だ.associate deanという立場ながら,ちょくちょく学生の部屋に自ら出向いて,研究の打ち合わせもしている.CGやCADの分野におけるSederberg先生の研究成果から明らかだけれども,あらためて非常に尊敬できるものを感じる.これは,いろいろなことを学んでおかないと損だ.1年間は短い.学ぶということは,受け身でいてはだめだ.僕自身の努力によって,得られるものも変わってくるだろう.これは,正直,大変だ.でも,やりがいがある.

夜,帰宅すると,電力会社から請求書がきていたので,webにアクセスして,checking accountから自動支払いをするように設定する.ついでに,ガス会社も自動支払いの設定をする.Webでできるのは便利だ.

この約1ヶ月で書いたソースコードの行数を数えてみたら,約3300行だった.実際には,試行錯誤しながら,書き直したり,別の方法に変えるために消したりしている部分もあるので,本当に書いた行数はもっとずっと多いと思う.いろいろな準備があった,この1ヶ月での成果はこんなものだろうか.これから,もっと研究に集中できるはず...でも,研究は,量でなく,質.行数は,あまり関係ないけど,毎月数えてみたらおもしろいかもしれない.忘れなかったら,やってみよう.

9/8(火)

週末は,プログラミングとSederberg先生のCAGDのhomeworkを行った.homeworkは,かなり大変.学生も,相当motivationの高くなと,やっていけないだろう.他の授業も,同じようにhomeworkがたくさんあるのかと聞いたら,そうではないとのこと.

11:45より少し前に,お昼行こうとレストランにいったら,レストランもbookstoreもみんな閉まっていて,お店の前で並んでいる.少し待っていたら,開いたので,昼食を食べる.後で聞いたら,毎週火曜日(木曜日もらしい)の11:00~11:45は,バスケットボール場でcolloquiumがあるそうだ.そういえば,一階の大きなスクリーンのある部屋で,学長らしき先生が映っていたので,やっと理由が分かった.学生も,この時間帯は,一切授業がないそう.全学で,共通した時間を持つことは,興味深いように感じた.

9/8(水)以降

今週は,特筆すべきようなできごとはあまりなかった.ひたすら,プログラミングと研究.プログラムは,着々と進んでいる.日々,小さな進展があるので,結構楽しいが,バグがとれるまでのフラストレーションも大きい.でも,たいてい,気合いをいれるてやると(夜中になっても,バグがとれるか,どうしても眠くなるまでは寝ないと),その日にはとれている.

今やっていることが,一つの結果がでるまでに30分から一時間くらいからるので,計算中は,もう一台のコンピュータで作業.計算が,終わると,音がなって教えてくれる.でも,時間がかかりすぎているので,相当改良する必要があるだろう.最終的には,ほぼリアルタイムになるまで改良したい.

週末に,amazonで買ったSnow Leopard(MacOS Xは,世界共通のDVDのよう)が来たので,インストールしてみた.普段は,ほぼWindowsユーザなのだけれど,せっかくの機会なので,MacOS XでXcodeも使ってみようかなと思っている.Snow Leopardは,正直いって,違いがよく分からなけれども,内部で違っているよう.

ついでに、Windows 7もインストールしてみたが,Vistaより遅くなった気がしたので,Vistaに戻す.VistaよりWindows 7のほうがよいとしきりに宣伝しているWebページを見かけるけれども,互換性などの問題が解決するまでには,ある程度待ってからインストールしたほうがよい気がする.ちなみに,僕は,最近,Vistaを使うようになったばかり.どんなOSを使うかではなくって,何をやるかのほうが大切.でも新しいOSのインストールは,プログラミング中の気晴らしになる.効率的なプログラミングの新たな(それとも普通?)形態か?

SnowLeopardは,この点,信頼して使える気がした(32bitモードで起動した場合).また,Appleのページに,OpenCLのサンプルプログラムが置いてあり,少し読んでみた.比較的,簡単に使えそうだ.何かの機会に,利用するかもしれない(しないかもしれないけど).

以下は,自分用のメモ.英語キーボードから日本語キーボードへの設定の変更方法.レジストリで,

HKEY_LOCAL_MACHINE→SYSTEM→CurrentControlSet→Services→i8042prt→Parameter

LayerDriver JPN    kbd101.dll    → kbd106.dll

OverrideKeyboardIdentifier  PCAT_101KEY  → PCAT_106KEY

のように変更して,再起動.

9/15(火)

Sedeberg先生のCAGDのクラスは,非常に早いテンポで,しかしポイントを分かりやすく教えていく.また,学生が,非常によい質問をするし,その質問にポイントを分かりやすく説明していく.いつも1時間15分の授業があっという間に終わってしまう.

その後,LDS churchのpresidentの講演(というかdevotional)があり,僕も,参加してみた.2万5千人入るバスケットボール場が会場なのだけれども,ほぼ満員.BYUの学生数が3万人なので,相当数の学生が参加していることを意味している.

難しそうな顔の人(失礼!)だなというのが第一印象だったのだけれども,講演内容は非常によかったと思う.過去のpresidentについて,いろいろな出来事,好きな音楽,食べ物などなどをjokeを交えながら話していく.「twelve apostlesの一人に選ばれた時に,少し涙した.」,「でも,その後,いっぱい泣いた.」という話は,多くの人の笑いを誘うとともに,親しみを感じたのではないかと思う.話の概要は,理解できたけれども,細部が分からないところが多く,やっぱりもっと英語ができたらなと少し思った.

英語が正確ではないかもしれないけれど,

You’re living in the time of difficulties, but the time of exceptional opportunities.

Wickedness was never happiness.

True Christianity is love in action.

などなど,面白おかしく話しをする中に,人生に重要なメッセージが埋め込まれていた.僕は,最初の「You’re living …」がもっとも気に入ったけれども,「True Christianity is love in action.」も奥が深い気がする.少し置き換えてみて,「True life is love in action.」とすると世界の誰にでも共通することかもしれない.

聴衆も聞いていて楽しいだろうし,また,そこから学ぶメッセージもある.だから,強制参加ではないのにもかかわらず,人がこれだけ集まるのだろう.日本では,静かに聴きなさいということが比較的重視され,講演内容を人が集まるほど魅力的にするということはやや欠けている気がする.でも,静かに聴くことには,それはそれでメリットもあると思うけれども.

後,もうひとつ感じたことは,日本では,道徳というか,人生に大切なことを教える機会が減ってきているように感じること.日本には,日本の風土にあった道徳を教える仕組みが重要なのではないかと改めて感じた講演でした.

実験用の新しいデータが今日,到着.プログラム作成のスピードをあげていく必要がありあそう.論文もいろいろ読まないといけないし.以下は,自分用のメモ.

Vista 64 bitでは,glut32.dll は,C:\Windows\SysWOW64 に入れるよう.(しかし,OSや開発ソフトのバージョンが変わるたびに,本質的でないところに時間を使わないといけないのは,どうにかならないだろうか.)

9/16(水)

少々,研究のプログラムが行き詰まっているところに,よいアドバイスをもらう.早速,priority queueを実装して,コストをqueueに入れた.後は,コストの高い順にいろいろ処理をしてみる予定.

9/17(木)

Sederberg先生のCAGDの授業の後,宿題を終えて,Projectをやっている時に,CAGDを受けている学生が質問に来た(今日は,プロジェクトの提出日なので).その学生の持ってきた問題点はみつけてあげたけれども,少々C++の使い方に慣れていないよう.C++を教えるのに時間を費やすのはもったいないので(そして,それは僕の仕事ではないので),どうしたらよいのかというポイントだけを教えてあげる.学生の行動は,日本もアメリカもあまり変わらないのかなとちょっと思う.その学生が,Mac上でIDE(統合環境)にQtを使っていた.Qtはライブラリかと思っていたけれども,最近は,IDEも提供していることを知った.

夜中の1時に,projectを提出.といっても,今日閉め切りのものではなくって,一つ先の締め切りのプロジェクト.僕が学部3年生の時,恩師の山口富士夫先生のCAD工学実習で,毎週のように課題のプログラムを組んだことが思い出される.あれは,CGの基礎を習得するのに,本当によい授業だった思う.山口先生も同じユタの地(山口先生はUtah大学)で留学されていたのは不思議な縁.

毎日,8時半すぎに大学について,6時すぎに帰宅(日本では,こんなに早く帰ると,吉田先生,今日はどうされたんですかって,声をかけられたことが懐かしい).夕食を食べてから,さらに仕事.そして,だいたい午前1時か2時くらいまで仕事.あまりにも疲れているともっと早く寝る場合もある.結局,行動パターンは,日本にいるときとほぼ同じ.土日は,なるべく家族のために時間を割くようにしている.

以下は,自分用のメモ.Qt SDK for Windowsをインストールした場合には,configure -no-sql-sqlite -no-qt3support -platform win32-msvc2005 -no-libtiff -no-dbus -no-phonon -no-phonon-backend -no-webkit としてから,nmakeをすればOK.その後,Visual Studio Add-inをインストールすれば,Visual Studioでも利用可.

9/22(火)

CAGDの授業の後,colloquiumに参加.前回に比べると1/3くらいか.今日のspeakerは,astrophysicistのNeil deGrasse Tyson氏.タイトルは,The Cosmic Perspective. テレビによく出ていて,また,多くの著書もあるそうだ(ほんとだ).

いきなり,コーヒーカップを持って壇上に立ち,コーヒーは入っていないからねといって会場の爆笑を買っていた.(BYU内では,コーヒーは飲めないので).とにかく,話がおもしろくって,うまい.ちょっと難しそうな話に行くかと思いきや,マイクのスイッチが切れたように口パクをして,会場の爆笑を買っていた.つかみが実にうまい.こういうのに参加すると,もっと英語ができたらと思う.だから,僕はぜひ参加するべきなのかもしれない.

2009年は,international year of astronomyだそう.telescopeは,何億年も前の光を得て過去の情報を得ることができrので,”Telescopes are time machines.”と言っていた.最後は,We are STARDUST.と一言書いたスライドで終わり.

9/23(水)

背中におできのようなものができたので,dermatologistに行くことにするが,行き方が分からない.まずは,フリーダイヤルで,日本の保険会社に電話.そしたら,保険証券を出せば無料で治療をしてくれ(United Healthcareと提携している病院のみ,その他は立て替え払い),薬代は実費を払い後で請求するそう.この際,最近,アメリカの提携保険会社がUnited Healthcareに変わったことを伝えられる.病院は,時間をくれれば探してくれるとのことだったのだけれども,自分で調べてみることにする.(このおかげで,結構大変だったのだけど,でも,医者の選び方などが分かった.)

とりあえず,近くの病院に電話して,United Healthcareと提携していることを確認後,皮膚科に行きたいことを伝えるが,どの医者に診てもらうのかを事前に決めないといけないらしい.United Healthcareのhomepageを調べると,医者を探すページを発見.ここで,探した医者だと,医療費を建て替える必要がない.ところが,近くのdermatologistを探したところ,何人もいて,どれを選んだらいいのか分からない.お隣のBrianに聞いても,こういう場合は,”just guess!”だそう.しょうがないので,適当なところに電話をしてみるが,予約が3週間先まで開いていないとのこと.もう一件電話したら,もっと待つとのことだったので,あきらめて1件目で予約を入れる.でも,10/16だ.

ちょっと痛いので,並びの部屋の先生に相談したところ,皮膚科を紹介してくれた.ちなみに,この先生,Ivan E. Sutherlandの学生だったそう.私の先生とは時期は重なっていなかったようだけど.IBMの大和研究所に来たことがあるとの話でした.その先生の紹介してくれた皮膚科に電話すると,ちょうどキャンセルが入ったということで,9/28(月)の午後に予約できた.前に,予約したdermatologistは,キャンセルの電話をした.

初めの経験で,結構大変だったのだけど,これで医者の行き方がだいたい分かった.今日は,再来週発表のスライド作りをする.

9/24(木)

日本にいる学生の投稿原稿をチェック.そして,再来週に発表予定の自分のスライドもほぼ完成.

9/25(金)

今日は,財布を忘れてきてしまった.お隣のBrianに$10貸してくれないって話をしたら,お金をぜんぜんもっていないとのこと(カード社会のなので).結局,僕の分もカードで支払ってもらい,Brian夫妻と,話をしながらSubwayのサンドイッチで食事.BYUで昼食を一人で食べなかったのはこれが初めて.

9/28(月)

オフィスで仕事をしていると,Sederberg先生に来て頂く.先週,学会のスライドをみてくださいとお願いしておいたので.でも,もうすぐdermatologistに行かなければならないので,後日お願いすることに.

先週予約したdermatologistへ.初めての病院なので,ちょっと緊張する(って,あんまりしてなかったかな).まず,受付で名前を言い,日本と同じように,問診票に記入.しばらくすると,名前が呼ばれて,助手のような人が,待っている.8月の終わりから9月初めくらいに気づき,先々週くらいから痛くなってきたことなどを伝える.これは,atheromaですかと聞いたところ(結局,違った),医者ではないので分からないとのこと.普段,人とあまり話さないので,人と話せることがちょっとうれしくていろいろ話をする.まぁ,僕が何でここに来て,何をしているのかといったありきたりの話なのだけれど.

しばらくすると,先生が到着.診察をしたら,注射をすればたいてい治るでしょうとのこと.ふー,よかった.この症状は,なんらかの原因があるものではなくって,randomにできるものだそう.娘はkindergartenに行くために一日に5,6本注射を打ったから,僕は1本の注射で泣けないですねなど,どうでもいい話をいろいろしているうちに,治療は終了.確かに紹介してくれた先生がおっしゃていたように,gentleでcapableな先生のように感じた.来週のサンフランシスコの会議も,まず大丈夫とのこと.ちなみに,先生も,先週,サンフランシスコに行ってきたそう.いや,もし参加できなかったらどうしようかとちょっと心配していた.共同研究者にも迷惑をかけずにすみそうで,ちょっと安心.

念のために,金曜日にshort appointmentをとり,終了.でも,特に,問題がなければ,appointmentをキャンセルしてよいとのこと.初めての病院だったのだけど,意外と普通に終わった.知らない単語があるといけないと思って,携帯辞書を持ってきたのだけど,結局診療中は利用せず.病名だけ,紙に書いてもらった.帰りに,入口にあったcardiologyとか,dialysisなどの単語を辞書で引いてみる.ふむふむ.

病院から大学のオフィスに戻り,Sederberg先生に電話をし,「もし時間があれば,スライドの確認をお願いします」と話てみると,15分くらいで来て頂けるとのこと.Sederberg先生の前で発表し,いくつかの指摘をして頂いた.

9/30(水)

アメリカに来てから,早二ヶ月.今日は,珍しく雨が降り,ぐっと冷え込んだ.まだ半袖半ズボンの人もいるけれども,ほとんどの人は,長袖に上着を着ている.山も,だいぶ赤くなってきた.ただ,日本のようにではなく,ぽつぽつといった感じ.

プログラムは,ここのところ,はまりぎみだったのだけれども,少し出口が見えてきた.先週から,今週半ばは,思ったように進まずしんどかった(でも,デバッグや,いろいろな試みはやっていたけれども).もう,明日からは,10月.在外研究の1/6がもう終わってしまうかと思うと,非常に速い感じ.

時間の速度は一定だけれども,体感的な速度は年齢とともに上昇している気がする.悔いのないように頑張りたい.明日の夜は,日本の学生達とミーティングの予定.


Oct. 2009

10/1(木)

昨日の寒さの影響で,山の上が一気に雪に変わった.もう,秋というよりも,冬が近づいている気がする.

今日のCAGDの後半は,あまり得意ではない領域だったので,いくつかの質問をした.学生も,結構ついてくるのが大変だったのではないかと思う.しっかり復習する必要がありそう.研究しながら,勉強するのは大変.

夜は,日本の学生達とskypeでミーティング.特に,院生の研究に進展が見られた.学部生は,もうちょっと力を入れて欲しいところ.

ブラウザはGoogle Chromeを使っているのだけれども, Safariを使うを見てみたら便利そう.体感速度は,Chromeのほうが速く感じるけれども,使い勝手はよさそう.しばらく使ってみる予定.

10/5(月)

週末に,ネットワークの接続できなくなり,comcastへ電話する.電源を10秒切ってから試してみてくれと言われたのだけれど,直らず.月曜に来てもらうことに.ところが,電源を1分くらい切ってみたら,正常に動作した.翌日の朝までちゃんと動作することを確認してから,キャンセルの電話をいれた.問題が生じた際には,週末以外は,すぐ来てくれるよう.結構,サービスはよいのかもしれない.

昨日(日曜)の飛行機で,国際会議へ参加するためにサンフランシスコへ.ソルトレークの空港では,プログラムのバグを一つとり,機内では休む予定の分のCAGDの授業の資料を読む.夜は,receptionに参加.以前,会ったことのある研究者と再開し,ノートを開いて熱く研究の話に...

月曜は,朝6時に起床.発表練習を軽く一回する.15分半くらいなので,OKと思って,プログラムを見たら発表時間は20分だった.とりあえず,スライドを3枚加えて,まっいいかと...朝一のセッションから参加し,午前中に発表を終了.結構,多くの人が聞いてくれたので,そこそこ研究を宣伝できたのではないかと思う.(現地の方を除くと)日本からの参加者は僕と共同研究者だけだったようなのだけれど,何人かの知り合いに会うことができた.あるドイツの方は,ここ3年,毎年会っている.一昨年は,アメリカ,去年はノルウェー,そして今年はサンフランシスコ.どうも,会議の参加パターンが似ている.

休憩中に,Cohen先生と話すことができた.僕の恩師の先生とは知り合いのなので,飛び上がってびっくりされていた.まだ成田ではなくって,羽田空港の時代に,日本に来られた時のことを懐かしそうに話されていた.

こちらで会った人に,Brigham Youngにいるということを伝えると,みんなSederberg先生がvery goodという.まぁ,そのすごさは知っていたつもりだけれども,あらためて多くの研究者から尊敬されている先生だと再認識.この恵まれた機会を有益なものにしなければいけない.

その後,夜の7時すぎまで,会議に参加.朝8時からなので,結構ハードだ.

10/6(火)

休憩時間にある企業の方と話して,研究に興味を持ってもらったよう.今度,論文を送ることに.また,いろいろな先生とお話をする.

今日もっとも印象的だったのは,Robust Geometric Computationに関するセッション.昔の自分の研究と近いので,スムーズに理解できた.そして,比較的最近の新しい進展(homotopy condition)が非常に興味深かった.うーん,賢いと思った.将来,また手を出してみても面白いかなと思う.結構,人が入っていて,興味を持っている人が多いように感じた.

10/7(水)

Utah大学のRiesenfeld先生とCohen先生が,Pierre Bezier Awardを受賞.最初に,Riesenfeld先生がBezier先生の人柄などを紹介し,その後にCohen先生の講演.Riesenfeld先生のお子さんが生まれたときの手紙に,Bezier先生がお二人の”cross product”にお祝い致しますという趣旨のことを書いたそう.うーん,さすが.また,Bezier先生は,数学者的というよりも,デザイナであり,仕事場にNCを置いていたそうで,実用性を重視していた方だというのも印象的だった.

僕の恩師の先生がRiesenfeld先生の知り合いということもあり,恩師の先生からのメッセージをRiesenfeld先生に伝える.ちょっと緊張.でも,とても人柄の温厚な方.

10/8(木)

午後の便で,San FranciscoからSalt Lakeへ戻る.飛行機が2時間くらい遅れる.

10/12(月)

週末に行ったGoblin ValleyのCGのシミュレーションができないかなと思っていたら,すでにBYUでGoblin ValleyのCGシミュレーションをしている方がいた.自分の住んでいる自然環境をCGで再現するというのは,とてもいいと思う.たいてい,毎朝,となりの部屋のBrianとたわいもないことを話すのだけれども,こういう興味深い情報もいろいろ教えてくれる.他に話す人が少ないので,とてもありがたい.

午後に,今まで行ってきた研究に関して,共同研究者の先生とSederberg先生とミーティング.いろいろ有益な情報が得られた.

10/13(火)

義母と共同研究者が,日本へ帰国.ところが,San Franciscoへの便が遅れていて,日本への便が間に合わないというので,UnitedからDeltaの便に変更してもらう.ところが,Deltaの便の出発前に,Deltaも遅れそうとの電話がある.結局,San Franciscoで一泊したよう.

夜は,日本の学生とミーティング.各自の進捗状況や今後の方向性を確認.

10/14(木)

新しいアイディアでプログラムを組んでみたのだけど,うまくいかず.研究は,どうしたらよいのか分からないものをやるんだ,と学生によく言っているけれども,あらためて実感.でも,なんとか解決したい.本質的な問題なのか,バグなのかの見極めがついていないところがやっかい.

夕方,ケーブルテレビのセッティングにcomcastの人が来る.信号レベルが最初弱かったので,ちゃんと見れるか心配だったのだけど,なんとか見れるようになった.最初,アパート内でのsplitterの場所を探していたのだけれど見つからず.そこで,アパートの外で,splitterをバイパスしたらよくなったそうだ.でも,これって,他の人に問題が生じてないのだろうか.ちょっと心配だが,問題が生じたらcomcastに電話をするとにする.これで,ケーブルテレビが見れるようになった.

10/15(金)

Sedeberg先生とミーティング.ちょっとやっかいな方法を試してみることになったのだけれども,その方法とほとんど等価にも関わらず驚くほど単純な手法を考えて頂いた.2,3日はかかるかと思っていたものが,即実装できてしまった.

10/19(月)

朝,保健所(?)で,H1N1(いわゆる豚インフルエンザ)のワクチンを打つ.鼻にうつmistなので痛くない.小さい子供は,注射のよう.子供は,4週間後にもう一度打つ必要があるよう.

最近,日本のニュースで,H1N1の接種が,急に2回でなくて1回になりとまどっているという話があった.こちらの,ニュースで,接種が1回でよいという研究結果がでてからアメリカの対応は日本より速かったような気がする.ちなみに,外国人の我々にも無料で接種してくれる.日本とアメリカでは,それぞれ長所と短所があるように思うけれども,こういう点に関してはアメリカは手厚い気がする.

こちらの来て,Deseret IndustriesとかDeseret Booksなど,Deseretという用語をよく目にする.そこで,聞いてみたところ,DeseretはBook of Mormonの用語で,honeybee(hard work)を意味するそう.開拓者がUtahの地に来て行ったhard workを思い起こさせ,今の時代の人も頑張ろうというということらしい.なるほどー.

夜は,日本の学生と勉強会.少し議論になったのは,自分の好きな研究をするか,世の中で望まれている研究をするかということ.世の中で望まれている研究をしても,自分でおもしろいと思わなければ,ストレスがたまり研究の進み具合も遅くなるだろう.一方,自分の好きな研究をして,世の中で望まれていないものだと,こんなに努力をしているのに世間は認めてくれないという不満がたまってしまうだろう.大切なことは,どちらのスタンスからスタートしてもよいのだけれど,他方へ摺り寄せていく努力をすることではないだろうか.

10/20(火)

久しぶりに,CAGDのクラスに参加.いつもながら,なるほどー,こういうふうに教えるとよいのかということが実に多い.

今週は,home coming week.お昼には,学生向けに無料でハンバーガーを配っていて長い行列ができていた.BYUには,honor student(要するに成績優秀者)という制度があって,honor studentは,学内の催しのチケットを格安の$2程度で購入できるらしい.おもしろい制度だと思う.あと,こちらの食堂などで働いているのは,ほとんどBYUの学生だと思う.少し前に,アイスクリームを買ったときの店員さんは,(確か)エクアドル出身だった.Japanese foodで,鶏肉丼を頼んだときには,日本人はお米を毎日食べているんでしょという会話があった.学生が,大学の運営の一員となり,うまく運営されているように感じる.

夜は,日本の学生たちと研究打ち合わせ.

こちらへ来て,図書館で,本を借りたいと思いWebで図書の検索をしたら,僕の見たかった本は,onlineで提供されていた.今の学生たちも,onlineで読んでいるのだろうか.そういえば,うちの学部も学術雑誌でonlineで読めるものは,onlineで読む方向に進めていると思う.でも,僕自身は,本で読むことになれていて,どうもonlineだと読みにくい気がしてしまうのは,年のせいだろうか.

最近,amazonが世界の3Gネットワークを利用して図書(今のところ英語の本だけだと思う)をダウンロード可能なkindleを発売している.これだと,USA Todayなどは月$10程度で読め,図書も本よりはずいぶん安いよう.ただ,使い勝手は悪いとの記事も.Appleが,iPhoneやiPod Touchで図書を提供しだすかもしれないとの情報もある(今でも,著者権フリーのものは提供していると思う).また,Appleが来年,新しいタッチデバイスを発売するとの情報もある.

アメリカでは,特に,amazonの出現により,ローカルな本屋さんがどこも不況になっているという話を聞く.本に慣れている身としては,寂しい限りだが,これからは本というものの読み方が変わってくるのだろうということを,あらためて実感する.そういえば,先日の国際会議でも,冊子のProceedingsは$120と高価だったのであきらめた.

10/21(水)

お昼に,ソースコードの行数を数えてみたら,約6400行.9/4と比べると約倍増.でも,実際には,試してみて消したコードなどもあるので,実際には,もっとたくさんの行数を試していると思う.コードの行数ではなくって,何をやるかが問題だけれども,行数の変化を見てみるのもちょっとおもしろい.

9/4の時点のコードと比べると,同じことをするのにおそらく数百倍以上速くなっていると思う.これは,9/4のコードがとりあえず試すことを重視していて,速度をあまり重視していなかったから.もっと早くできると思うのだけれども,今は,別の機能に集中.

10/23(金)

昨日の夕方くらに,ほぼやりたかったことのプログラムが完成.それから,午前3時すぎまでデバッグ.オフィスに,9時前に来て,ずっとデバッグ.気晴らしにお昼に床屋に行く.そして,今は,夕方.だいぶ,バグはとれたけれども,あと一つだけ問題が残っている.

プログラミングの時間よりも,デバッグの時間のほうが長いのは仕方がないか.さっきとれたバグは,実は,非常に単純なことだった.実は,難しい問題だと勘違いしていたことが,時間がかかってしまった問題.生じている現象を,じっくり観察して,なぜそうなるのかを考えてみたら,思い当たることがあり,それがバグの原因だった.いや,あたらためて「ものをきちんと見る」ということの大切さを認識.

なかなかとれないデバッグは非常にfrustratingだけけれども,それがとれたときは爽快.The Shawshank Redemptionという映画を思い出す.デバッグに限らず,人生にはfrustratingなことと爽快なことの両面があり,The Shawshank Redemptionは人生の縮図の一つかな.

昨日あまり寝ていなかったので,8時過ぎ子供といっしょに寝る.ところが,子供が泣いて10時頃に起きてしまう.寝付かないので,デバッグの再開.そして,ちゃんと動くようになる.ちょっとうれしい.その後も,目が冴えてしまい,なかなか眠れず.ますます寝不足ぎみ.

10/26(月)

研究が少し進展.Sedeberg先生に結果を見て頂き,データを送って頂いた先生に,結果をお送りする.

夜に,日本の学生とミーティング.話題になったことの一つは,発想するにはどうしたらよいかということ.僕の場合には,とことん考えて他に手段が思いつかなくなるまで考え続ける.あきらめて他のことをやる(あるいは,思いっきり遊ぶ).もう一度ふと考えてみたときに,思いつくというパターンが多いかも.発想の方法は,それぞれ個人個人のスタイルがあって,自分のスタイルを身につけることが大切ではないかな.

10/27(火)

CAGDの授業を終えて,建物の外に出てみると雪が降っていた(積もりはしていない).昨年もHaloweenの前に,初雪が降ったそうだ.

夜に学生と研究打合せ.Skypeの音声が悪かったのだけれども,いつも学生達の研究を聞くことはとても刺激的.


Nov. 2009

11/2(月)

早くも3ヶ月が経った.1年間は、本当にあっという間とうい気がする.

昨日(11/1(日))の午前2時に一時間戻り午前1時になり,summer timeが終了.プログラムをしていたら,自動的に時間が1時間戻った.携帯電話も時間が自動設定になっていて自動修正.自宅の時計は,修正する必要がある.

summer timeをいつ変更するのかは合衆国政府が決定して,それを採用するのかどうかは各州ごとに決めるそうだ.PCの設定で,Arizona時間があるのは,Arizonaがsummer timeを採用していないからということだそう.なるほど.

11/3(火)

日本は,文化の日.Sederberg先生のCAGDの授業は,だんだん難しくなってくる.だけれども,非常に早いテンポで,ポイントをしっかり教えていく.さすが.

11/4(水)

お昼に食堂にいったら大混雑.座る席がなかなか見つからず探していると,先に見つけた人が,もしよかったらいっしょにどうぞということで,久々に一人でない食事.この女性,昔はComputer Scienceのmajorだったそう(Pascalを学習していたらしい)だが,今はEnglish literatureのmajorだそう.

日本人は,hard workerというイメージがあるけれども,どうなのという問いに,日本ではなくてアメリカという外国に来ているから一生懸命頑張ろうと思っているからだろうということと,日本人は働くことを美徳と考えていることもあるのではないかと答えた.

アメリカ人を含む西洋人は,しっかり休暇をとるけれども,すばらしい仕事もするということを話したら,Emersonのquotesを引用して,休暇をしっかりとることは,よい仕事をするためにもとても大切だと話していた.

久々に人と話した昼食だった.

夜は,GCAD研究会をストリーミングで見る.twitterも使われていて,解説が役立った.最後まで頑張って見たのだけど,夜の2時近く.

11/5(木)

昼に,colloquiumに参加.カナダの大学の先生が,roboticsに関するお話をされた.講演は,初心者向けで比較的分かりやすいものだった.大学院時代(早稲田時代)に,加藤一郎先生の授業を受けたことが思い出される.加藤一郎先生の功績の大きさをあらためて実感しながら,講演を聴いていた.

夜は,GCAD研究会の特別講演を聞く.デザインのつっこんだところを聞きたいところだけれども,そこは各社のノウハウでなかなか教えてくれないところだろう.そういえば,以前,N社向けにCADをカスタマイズされていた方(外国人)に国際会議でお会いした.

11/9(月)

今日は,珍しく1日中文章を書いていた.Word 2003とWord 2007を共存させると,Word 2003の振る舞いがたまにおかしくなることがあるので,最近は,Word 2003をVirtual Machine(Virtual Box)上で使うようにしている.最近のVirtual Machineは,Wordなどは申し分のない速度で動作する.Mac上では,最近,VMware FusionとParallelがともにバージョンアップしたけれども,以前に比べると相当スピードが速くなっている.ちょっとしたプログラム開発なら十分可能だし,3Dも数万ポリゴン程度なら余裕.

夜は,日本の学生達と勉強会.論文のタイトルは,問題+着眼点で魅力的になるように決めていくということが印象的だった.

研究室のホームページに,Word Pressを使いだして,1年+α.どこでもブラウザがあれば使えるので非常に便利なのだけれども,写真などの取り込みが少々面倒.先日,iLife(Mac上だけれども)のiWebの使い方のページを見ていたら,結構使いやすそう.乗換を考えてみようかな.

11/10(火)

夜に,日本の学生とミーティング.

11/11(水)

AmazonのKindle for PCがダウンロードできるようになった.早速,試してみる.BYUのBookstoreで見かけて気になっていた「The Mormon Way of Doing Busines」という本があったので,買ってみる.1/10くらいを読んだが,非常におもしろいし,人生において学ぶべきことがたくさん書かれている.英語の本としては,The last lecture以来のヒット.Utahという地に来なかったら読んでいなかった本だとたぶん思う.

本をコンピュータで読むということには,かなり抵抗感があったけれども,コンピュータであることを忘れて読んでしまう.Kindleのすばらしいところは,厚い本を持ち歩かなくてよいこと.Kindleのインストールされたコンピュータとネットワーク環境さえあれば,いつでも本を購入して読むことができる.OpenGLの赤本は,日本語版は13650円だけれども,Kindle版は$38程度.英語版の本は$48くらいのんで,kindleのほうが$10くらい安い.

初めてアメリカに来たとき(もう20年近く前)には,本をバックパックにいっぱいつめて帰ったことが懐かしい.これからそういうことがなくなってくるのかもしれない.もっとも,紙の本がなくなることはないだろうけれども.

11/12(木)

CAGDの授業に参加.今日は,メインがFFDだったので,比較的落ち着いて聞く.ここのところ,話が高度だったので,久々にちょっとリラックスして聞けた.

その後,colloquiumに参加.colloquiumのタイトルは,Anonymity and Privacy in Text(だったかな)で,Purdueの先生が講演をされた.以前,AOLが,顧客の検索キーワードを個人名を伏せて公開したところ,そのキーワードのデータからNY Times(だったかな?)が個人を特定して,AOLのCTOと研究者が処分されたことがあったそう.FireFoxには,PWSなどの(でも完璧ではないらしいが)プラグインがあるそう.

発表の概要は,Plausible Deniable Searchというもので,メインは,plausibleな複数の検索キーワードをどうやって作るかという話.それらの複数のキーワードを検索エンジンに送ることによって個人の特定をできにくくしようというもの.

昨日は,veteran’s dayだったよう(BYUは休みではないけど).veteran’s dayは戦争に参加したすべての人に感謝する日だそうで,memorial dayは戦争で亡くなった人に感謝する日だそう.なるほど.

夕方,運転免許の試験(筆記)を受けにいく.入り口で,アンケートを渡されたのだけれども,身長と体重が単位が違うので分からない.自宅に電話して,変換してもらった.かなり人が並んでいたのだけれども,アンケートに答えるのにちょうどいいくらいの時間だった.

パスポートなどの書類を確認する人とは,よく話をした.受付の間中,ずっといろいろなことを話っぱなし.日本に興味を持っているようで,日本のことをいろいろ知っていた.ある日本の老人(90歳くらいらしい)が,広島で原爆にあって九州に逃げて長崎でも原爆にあって,それ以来出かけなくなったという話をラジオで聞いたなどなど.僕は,そんな状況でも生き延びたんだから,もっと出かけたほうがいいんではと話したら,確かにそうだと.今日は,特別混んでいるんですかと聞いたら, 昨日がvetran’s day,明日が金曜日で休日のため混んでいるそう.日本に,vetran’s dayはないのかと聞かれたのだけれども,そういう日があってもよいのではないかとちょっと思った.ただここは,抵抗感もあるところだろう.僕は,大学の先生だから学生をテストすることにはなれているけれども,テストをされるのは苦手なんですよねと冗談まじりに話したら,大学でも学生はテキストを選べないだろうとのお言葉が.ごもっともでございます.平成の前はなんでしたかと聞かれたので,「昭和です」と答えると,昭和20年の生まれとのこと.試験の前だったのだけれども,このお方のおかげで,だいぶリラックスすることができた.(もともと,あまり緊張していなかったかもしれないけれども)

試験を受けようと,パソコンの前に,座ろうとしたら,みんなテキストを持ち込んで答えてる.なにーーー.見ていいのか確認したら,見ていいそう(ユタ州など限られた州だけかもしれない).なーんだ(もっと情報をちゃんと調べてから行くべきだけれども,いつもこういうのが僕のスタイル.いんだか,悪いんだか).ということで,落ちたらまじめに勉強しようと思った僕も,無事にパス.問題に該当するところを,テキストの中から探して,答えていった.ちょっと探すのに時間がかかったけれども,30〜40分程度で終わったのではないかと思う.結果は,すぐに分かり2問間違い.1問はどこにあるのか分からなかったのと,もう1問は思い込みによる間違い.日本人は,辞書を持ち込んでもいのかもしれない.日本語のテストがあるのかどうかも聞き忘れてしまった.

11/13(金)

今日は,ぐっと寒くなった.朝起きてみると,山のふもと付近まで雪がかかっていて少しびっくり.でも,夕方にはだいぶとけていた.

研究のほうは,少々詰まり気味だったのだけれども,一つトライしてみるべき方法を思いつく.まず,やってみよう.

11/16(月)

夜に日本の学生たちと勉強会.序論の書き方の部分に関してが非常に勉強になった.

11/17(火)

運転免許の実技試験が午前7:45から.早めの7:00すぎに到着したら,すぐにやってくれた.試験官は,先日よくお話した方.最初にざっとこんな試験をやりますということを教えてくれた.ここでちょっと教えてくれなかったら, 3 point u-turnをしろといわれたときに,それって何ですかと聞いていたかもしれない.u-turn, 3 point u-turn, parallel parkingなど一通りの試験をする.merging laneとparallel parkingでsignalを出さなかった(忘れたのではなくって,いらないと思っていた.ちゃんと教本で勉強すべきなのだろうけど)ことの2つで減点されたけれども見事に合格.普通に運転(危険な行為など)がなければ,減点はされるけれども,通る試験なように感じた.試験中も,和やかな雰囲気だった.安全に運転できるかを合理的に確認しているという感じ.ちゃんととれるか心配していたのだけれども,運転免許をとれてよかった.とってしまえばなんのことはなかった.ちなみに試験の料金は,筆記と実技をあわせて$25と安い.半年間有効な仮の免許をその場でもらい,正式なものは3週間くらいで郵送されるそう.8時すぎに大学に到着.

夜は,日本の学生と研究打合せ.内容の濃い議論ができた.

11/19(木)

CAGDの授業は,いつもながらポイントをついていく.最後に,どうやってcurve implicitizationを思いついたかということを話して頂いた.こういう話が聞けたことは,僕も幸せだと思う.

その後,colloquiumに参加.内容は,「Machine learning for healthcare」.Genetic, clinical, and environmental dataをもとに,predictive modelを作るという話.いろいろなモデルを試した結果,support vector regressionとordinary least squares linear regressionがよい結果をだしたとのこと.次の話は,mammographyの診断にBayesian networkを使うというもの.ROC(receiver operating characteristic) curveをプロットして検討.

11/30(月)

先週は,Thanks givingで,CAGDの授業もなかったことから長期の休暇をとる.家族とゆっくり過ごすことができた.といっても,今日締め切りの論文があり,休暇中に書き上げて投稿.

夜は,日本の学生達と勉強会.図表の書き方に関して.


Dec. 2009

12/1(火)

1週間半ぶりに,CAGDの授業.難しい話を,あっさり説明してしまう授業には,いつもながら感動.この授業は,本当に楽しいし学ぶものが多い.

夜には,日本の学生達と研究打合せ.各自,進展が見られていた.もっとやって欲しいと思うけれども,各自の頑張っている様子が伝わり,僕自身にも励みになる.

12/4(金)

少々,研究のほうは壁にあたり気味.これをどう打開するかが大事なところ.ここで,どう行動するかが大切なところだろう.少し遅れていた,CAGDの授業のHomeworkをここのことろ,夜にやるようにしている.授業もそうだけれども,Homeworkが授業の理解を助けるように本当にうまく作られている.僕自身の授業でも,この点が少し改善すべき点だと感じる.日本に帰ったら,この点を少し改善するようにしたい.まずは,大学院の講義から改善するようにしてみたい.(教員も大変だが,学生も大変になるだろう.)

12/7(月)

いつもThanks givingをすぎると雪に包まれるそうだが,今年は少し遅く,昨日雪が降り,少し積もった.そして,今日もまた雪.今朝の気温は,-10度くらい.

BYUは,9月-12月(fall)と1月-4月(winter)までのtwo semestersと5月-6月(spring)と7月-8月(summer)のtwo termsで学期がなっている.ほとんどの学生は,fallとwinterで単位をとり,springにはその半分くらい,summerになるともっと減るそう.fallとwinter semestersでは勉強に集中して,springとsummer termsでは,学費を稼ぐためのアルバイト(またはインターンシップ)を行ったりするそう.勉強も,アルバイトも集中的にやるというのは,効率的なことかもしれない.

夜に日本の学生と勉強会.

12/8(火)

午前中は,雪.日曜からの雪で,一気に雪に囲まれた.朝,信号で停止ていると,ごつんと,後ろから追突される(アメリカでは,結構多い気がする.)ほとんど,傷がなかったので,気をつけて運転してくださいと言って,そのまま運転.

今朝は,CAGDの最後の授業.次回は,復習なので.今回も,奥が深い内容の話をさらっと1時間くらいでポイントを話す.細かいことは,テキストに書いてあって,それを学生は読めばよい.本来の授業の姿は,こうあるべきだと改めて実感する.

お昼に,食堂に行くと,”Finals Relief”と書かれて,いろいろなお店の割引情報が載っていた.これは,期末試験で大変でしょうから少しサービスしましょうということらしい.おもしろい制度だと思った.こちらは,雪には慣れているようで,午後3時くらい(雪は午前中にやんだと思う)には主要な道路からはほとんど雪が除去されていた.すばやい.

夜に,日本の学生とミーテリング.

12/9(水)

昨日,車を(軽く)追突された場所の向かいの対向車線に停止していた車がいきなり激しく揺れた.前と後ろの車の人が降りてきたので,追突されたようだ.自分で車の運転を注意するだけでなくって,追突されないようにも注意する必要がありそうだ.

夜,帰るときに,ぐっと寒さを感じるようになった.でも,この寒さは,昔,スキーをしていたころに,雪質がよいときの寒さだ.スキーをしていたころが懐かしい.

12/10(木)

日本からいいニュースが入る.国内の学会に投稿していた論文がどうやら掲載可になったようだ.学生がfirst authorでは,吉田研究室初の論文.これで,今年度は,学術論文が5本目.今までの自己最高記録.でも,今年のもっとも価値ある論文は,採択率が約28%だったSIAM/ACMのGDSPMの論文だろう.これも投稿しなくては.

最近,こちらでの研究が少々壁に当たっているので,いい知らせだ.でも,壁に当たっているときが,もっともいろいろなことを学んでいるいる時期.問題の解決はしていないのだけれども,いろいろなことを学習して試してみている.

12/11(金)

昼に,bookstoreに行こうとしたら,propaneがもれているそうで,入れなかった.そういえば,ちょっと変なにおいがした.

以前学会で知り合った先生を訪ねに,別の学科に行く.残念ながらいらっしゃらなかったのだけれども,事務室の方が,日本に来たことがあるそうで,ちょっと立ち話.帰りのエレベータで,ちょっとであった人とも,なんとなく話す.ちなみに,この方,fine artsとどこだったかの学科の掛け持ちだそうで,アニメーションをやっているそう.もっと,こうやって人と話したら,僕の英語も上達するだろうなと思う.基本的に,人と話すことが好きな性格なので,こうやって話したりすることができるのは少しうれしい.

文献を探していたら,たまたま

http://www.osun.org

というページを発見.google scholarでは上位に出てこなかった情報が,こちらでは,上位になっていた.これは,使えそう.

以下は,自分用のメモ.数ヶ月前に,google mapを英語表示にする方法.?hl=en を付ければOK.

http://maps.google.com/?hl=en

アメリカ国内を車で移動する場合に,google mapよりもyahoo mapのほうが,より実際に近い走行時間を表示してくれるよう(自分の経験では).

12/14(月)

今日は,CAGDの最終試験.学生といっしょになって,試しに受けてみる.なんと,朝の7時から10時までの3時間!だいたいできたと思うのだけど,おそらく計算ミスなどの間違いが結構ありそう.ある問題で,なぜか計算がうまくいかなくって,おかしいなぁと考えていたら,終了5分前に単純なミスに気づく.しかし,時間オーバーで半分しかできなかった.計算能力の衰えを感じる.昔は,計算が大好きだったのだけど...

普段は,Mathematicaで計算させることが多いので,これだけ手計算をしたのは久しぶり.よい経験だった.学生にも,もっと手計算をさせるようにしたい.

昼は,気温が4度くらいまで上がる.かなり,暖かく感じる.夜は,日本の学生と勉強会.

12/15(火)

夜,日本の学生と研究打ち合わせ.各自,研究が進んでいて励みになる(この時期進まないとまずいが).

12/21(月)

Finals(期末試験)が終わったこともあり,学内の学生数がぐっと減る.昼に,食堂でほとんど並ばなくてすむのは,ちょっとありがたい.

夜,日本の学生と勉強会.今日で,本1冊の内容が終わった.

12/23(火)

夕方,研究室のある建物に入ろうとしたら,クリスマス休暇のようで,午後3時以降は鍵がかかっていて入れなくなっていた.夜に,日本の学生たちとミーティングがあったので,少し焦るが,たまたま開いていたドアがあり,無事にミーティングができた.


Jan. 2010

1/1(金)

年末年始に,久々に,映画(DVD)を2本見た.昔は,よく英語の勉強に,ビデオを見ていたのだけど,ここ10数年は,あまり見ていない.

見たビデオは,BigとA league of their own.前者は,子どもが大人になるという話で,後者は第二次世界大戦中の女性のプロ野球の話.どちらも,以前,英語を勉強していたときに,何度もみた映画.英語の勉強をしようと思って見始めた映画だったけれども,映画自体のすばらしさにも実ははまってしまった.

今見てみると,以前よりも細かい言い回しが聞けるようになっていることを実感する(まだまだ,だけれども).せっかく,こちらにいるのだからもっと英語も勉強すべきだろうとあらためて感じるが,研究と英語の両方はなかなか厳しい.

A league of their ownの邦題は,「プリティーリーグ」.おそらく,日本人向けに,この邦題がよいだろうということなのだったのだろうけれども,なんとも言い難い.こちらの人に,日本の題名を説明するのが恥ずかしくなってしまうようなタイトルだ.「of their own」という映画の特徴を表している大切なキーワードが削除されているのも残念でならない.もっとも,「of their own」をうまい日本語にするのは難しいし気がするし,分かりにくいタイトル一般受けしないからだろう.本来は英語のものを,日本語にしてしまうと,このように全く違った印象になってしまう例の一つだと思う.英語で書かれたものは,できる限り英語で読むべきだとあらためて実感する.

新しい年が,今日から始まった.昨年は,念願だった在外研究に来ることができ,論文も複数採録され,NHKにも出演したりと,非常に恵まれた一年だった思う(一方で,予想外の入院生活もあった).今年は,昨年よりも,いろいろな面で厳しい状況になりそうだ.今年は,頑張りどころだろう.A league of their ownで,Tom Hanksが「If it wasn’t hard, everyone would do it.  It’s the hard that makes it great.」というセリフがある.今年は,この言葉を胸に頑張りたいと思う.

1/4(月)

今日から,winter semesterが始まるとあって,一気に学生が増えた.12時半くらいに昼食に言ったのだけれども,あまりにも混在していてあきらめる.結局,2時くらに食べる.

年末,ずっと悩まされていたバグが休暇中にとれる.なんとも,単純なバグ.いや,この程度のバグにこんなに費やしてはいけないと思う.

新しい手法を検討してみることになったが,実は,np-hardであることが分かった.

1/5(火)

実験用の新しいデータが届く.早速,データを読み込めるようにプログラムを改造.

1/8(金)

新しいデータで,処理をする場合に,大きな問題点に気づく.どうやって,解決したらよいのか分からず悩む.

1/11(月)

先週の問題点についていろいろ考えてみると,かなり複雑なことになりそうなことが分かった.解決方法を思いつかなかったので,文献を検索したところ,よさそうな解決方法が見つかる.見つけた方法で,いろいろ試してみる予定.

夜,日本の学生たちと研究打ち合わせ.

1/19(火)

昨日は,Martin Luther King Jr. の日で,こちらはお休み.高校生のとき,I have a dream … を全部覚えていたことが懐かしい.初めてアメリカに来たときも,アトランタのKing牧師の墓地を訪れた.そのときに,近くにいた黒人の人に,写真をとってもらえますかとお願いしたら,10 bucksと言われたのをまだ覚えている(冗談で).

先週末から,悩まされていたバグがとれる.しかし,このバグ,どうやって解消すべきなのかを思いつかなくって,相当悩まされた.結局,週末の休みの間に寝転がりながら考えていたことを試してみて解決.どうやったらよいのか分からないときは,いったん違う状況に身を置いて考えてみるのが大切と実感.プログラムは少し進んだが,まだ難題がいろいろ.

夜,日本の学生たちと研究打合せ.

1/21(木)

今朝は,久しぶりに本格的に雪かと思ったら,自宅を出るときにはやんでいて,よい天気に.

なかなか,よい解決方法は,見つかっていないのだけれども,プログラムは少しずつ進展.その過程で,200万ポリゴンのデータを,ノートPCで表示するが,そこそこのスピードで動く.ディスプレイリストやVBOなどを使わずに,このスピードで動くのには,最近のGPUの進歩をあらてめて実感.

1/25(月)

しばらく雪が降っていなかったのだけれども,先週末くらいから,朝方まで雪が降って,昼になると晴れるというパターンが続いている.でも,雪は,すぐに除雪されるので,運転はなんとか大丈夫.

夜に,学生達とミーティング.

1/26(火)

研究をこの先,どう進めようか悩んでいたら,いろいろな手法を思いつく.でも,これぞといった方法がまだなかなか思いついていない.いろいろ試してみる予定.

国際会議の出張のため,先週末にInternational Officeに出しておいたDS-2019 formを取りに行く.メールをくれるはずだったのだけれども,こないので行ってみると,ちゃんとサインされていた.これで,国外に行っても,再度アメリカに入国できる.

1/27(水)

午後,MS Thesis Defence に参加した.時間が1時間と長めだが,日本と同じ感じ.副査の先生方などが,いろいろ質問をする.


Feb. 2010

2/1(月)

先週後半は,こちらに来て初めて熱を出してダウン.日本から持ってきた薬で治す.

こちらへ来て,早くも半年が経過した.あっというまだ.この分だと,あと半年もあっという間だ.なんとか,少しでも成果出したいところだが,果たして出せるだろうか.

正直,今,タックルしている問題は,難しい.Sederberg先生曰く,20年以上未解決の問題だそうだ.日本にいる自分だったら,比較的成果が出やすい研究も選ぶだろうけれども,ここは,いちかばちか,たとえ成果がでなくても,この問題にできる限りチャレンジしてみたいと思っている.正直なところ見通しが十分にたっていない.だから,解決できたときには,価値が高いと思う.

2/2(火)

学内の新聞に,A parking Nightmareというタイトルの記事が.なんでも,ナンバープレートの自動読み取り装置を取り入れて,駐車場に入れるかどうかの自動判別をすることにしたそうなのだけれども,Zと2や,Bと8などの,読み違いが多く,駐車場に入る際に長い行列ができてしまうことがあるそうだ.今のところ,僕自身は,そういう経験をしていないので,僕が使っていない駐車場だと思う.

夜に,学生達とミーティング.

2/9(火)

夜に学生達とミーティング

2/12(金)

プログラムが,日に日に進展している.よい感じだなぁと思っていたら,翌日大事件が...

2/16(火)

夜に学生達とミーティング(自宅から)

2/19(金)

今日は,先週の2/12以来,久々の出勤.

先週の土曜日,転んで右腕に激痛が走る.近くの病院のERに行って,X線撮影をすると,骨折しているそう.この種類の骨折は,ギブスが必要ないそうで(でも,つり包帯(sling)はもらう),比較的早く治ると聞きちょっと安心する.しかし,X線撮影の際に,腕をまっすぐ伸ばせと言われて,痛いからできないというと,じゃあ痛み止めを打ってから再度撮影をしましょうということに.ところが,痛み止め(注射)を打っても,あまり痛みがなくならず,結局,まっすぐにはできずに撮影.

ERのお医者さんは,なんでも対応をしないといけないのだと思うのだけど,電話で僕の状況を話しているらしいのが聞こえた.対応の仕方を聞いていたのだろうか.テレビのERは忙しそうだけど,Utahなので,ゆっくり和気あいあいとした感じ.帰るときには,みんなに送って頂いた.

4~6時間置きに飲む痛み止めの薬をもらったのだけど,2時間半から3時間くらいで痛みがもどり,週末は痛みに苦しんだ.寝ていても,結構痛みで起きる.翌週の月曜日は,President’s dayで休暇.ためしに,orthopedistに電話をしてみたら電話に出たので,非常に痛いのでなんとか見てもらえませんかと聞いてみたのだけど,医者がいないとあっさり断られる.

翌日の火曜日に,ERで紹介してくれたorthopedistに電話をして,その日の午前中に予約が取れた.この時は,痛みあったけれども,だいぶやわらいでいた.X線撮影を再度したけれども,特にできる処置はないようで,痛み止めと炎症を止める薬をもらう.次回は,1ヶ月後だそう.痛くない範囲では,自由に動かしてよいそうだ.でも,可動範囲が狭くなった気がする.

キーボードを打てる状態ではなかったので,しばらく休暇.そして,今日(金曜日)から出勤.キーボードを打つと,若干,右手に違和感があるけれども,ほぼ普通の速度で打つことは可能.車の運転も,ちょっと痛い時があるけど,なんとかなりそう.

久しぶりの出勤だったけれども,プログラムもやや進み,Sederberg先生とも今後の打合せなどをして,有意義だった.

2/22(月)

ここのところ暖かかったのだけれど,今日は24度(もちろん華氏)と寒い.そこで,となりの部屋のBrianに,日本では春になるときに「三寒四温」というのだよと話す.まぁ,cold for three days and warm for four days  ってそのままの説明だけど,意味は理解してくれた.

週末は,原因不明のインターフェースのバグに悩まされる.相当な時間をかけて,いろいろ試したけれども,まだ未解決.本質的でないところに時間を使うのはもったいない.プログラムを作った時点では,想定していなかった処理が必要になり,プログラムの修正がやっかいに.プログラムを組みなおすべきか,このまま頑張るべきかが,少々悩みどころ.

骨折した右手は,箸がもてるくらい復活.でも,まだ,痛み止めは欠かせない.

2/23(火)

久しぶりにdevotionalに参加.講演者は,the president of the Unites States Conference of Catholic Bishops.部分部分の文は捉えられるのだけど,なかなか詳しくは捉えられない.講演のトピックは,freedom of region.

2/25(木)

自宅に帰ったら,インターネットが使えなかったので,comcastに電話をしてみる.I don’t have an internet connection.というと,音声認識され,自宅近郊でインターネットが利用できなくなっており原因を調査中とのこと.すべて自動応答.インターネットが回復したら,電話をもらえるように設定.1~2時間くらいで復旧.医者を予約した場合などでも,前日に自動の予約確認の電話がかかえってくることが多い.あと,何かを購入した後に,サービス状況の確認の電話も多い.先日,病院から,ERを利用した際のアンケートがかかってきたのには,ちょっとびっくり.電話の会話もだいぶ慣れたけれども,早口の人には,ゆっくりしゃべってくださいとお願いすることもある.

来週の発表のスライドの準備や,研究のプログラミングなどで,結構忙しい.


Mar. 2010

3/2(火)

今日も,暖かい日だった.55度くらいまであがった.最近,すかっりセーターを着なくなり,外にでるときもジャンパーだけになった.春が,日に日に近付いて来るのを感じる.また,日が暮れるのもだいぶ遅くなった.午後6時すぎても,だいぶ明るくなった.

夜に学生とミーティング.学内の発表会で,学科の先生から,結構いい質問をして頂いたらしい.研究は,新しいことをするということだけではなくて,自分の研究の位置付けを自分でできるようになることも大切.広く文献を読んで,いろいろな人と話をして,広い知識も身につけて欲しいところ.

3/3(水)

フランスの国先会議に参加するため,ソルトレイク空港へ.車をだだっぴろい駐車場に止める.駐車場に番号があるので,自分の止めた場所の番号とバス停の番号を覚えておかないといけない.と思っていたら,バス停に止めた場所の情報を書き込むカードを取っている女性がいたので,「あっ,そんなカードがあったんですね.」と言ったら,ご丁寧にペンを貸してくれたので,自分の場所を記入する.

ユーロを買おうと思ったのだけど,Unitedは国内便しかないようで,隣のデルタのターミナル(と言ってもすぐ近く)に行かないとないそう.隣のターミナルにあるZion Bankでユーロを購入.口座を持っていなかったので,$5の手数料を取られる.Provoの口座を持っている銀行で両替をしておけばよかった.でも,後で,シカゴのゲート近くの両替所よりは,ずっとレートがよいことを知った.

飛行機に乗ると,隣の人に,Are you a scientist?と聞かれたので,Yes, I am.と答えると,You looks like a scientist.と言われる.ちなみに,この方もイギリスの大学の先生.Snowbirdの国際会議に参加しに来たらしい.そういえば,Call for paperを以前見た気がする.この先生,カナダの出身で,僕がこれから行くニースにも住んだことがあるそう.「最近,僕は,会議にでるのが怖いんですよね.去年は,入院して参加できなかったし,今回は3週間前に,骨折して...」と話したら,大笑いに.「でも,今回は,出席できてよかったじゃない」と言われ,まぁ,その通りでございます.そう,今回は,トラブルに恵まれても,出席できたことを喜びたい.

乗換で,シカゴの空港に到着.2時間ほどまって,フランクフルト行きの飛行機に乗る.隣にいる女性(おばあさん)に話かけてみる.ロンドンの出身で,ミシガン州に住んでいるそう.いろいろ話をしたのだけれど,一番興味深かったのが,最近,アメリカで特に話題になっているトヨタのリコール問題.「この問題どう思われますか?」と聞いてみたら,「トヨタのRAV4に乗っているんだけど,なんにも問題はないわね.でも,これで,アメリカの車が売れるようになるわ.」と.実は,ここに,普通のアメリカ人が思っている本音があるような気がした.おそらく,トヨタのことを激しく追及する議員たちを,少々やりすぎだと思っている.もし,本当にトヨタ車が危ないと思ったら運転をやめるだろうけど(実際,そうしている人もいるかもしれないが),道路に,トヨタ車はいっぱい走っているのが現実.少々やりすぎかも知れないけれど,アメリカの車が売れるようになるから,悪いことではないと思っているのではないかと感じた.

飛行機の中では,発表スライドの改良と期限間近の論文のチェックをする.バッテリの減りからすると7時間半くらい.あと,2時間半分残っている.スライドが,なかなか自分の納得できるようにならなかったのだけれど,最終的には,これでよしと思えるところまで完成.ここまでやって,問題を指摘されてこそ,自分自身の成長がある.もっとも,もっと時間をかければ改良できることは思いつくだろうが,それは他の仕事とのバランスの問題.自分で納得できるレベルまでできたので,自分なりに満足.隣の女性に,英語のちょっとした言い回しを教えてもらう.

3/4(木)

フランクフルトに到着したときは,翌日の3/4.フランクフルト空港で,ゲートに置いてあった新聞を読む(もちろん,ドイツ語じゃなくって,英語).ある記事で,日本がアメリカの牛肉の輸入を禁止した時に,農水省の担当だった議員が,日本車の全面輸入禁止に踏み切ってはどうかというちょっと過激な記事を読む.でも,あまり大きな扱いではない.あと,multiracial(お父さんが黒人とカリブのハーフで,お母さんが白人など)の人が,以前は,どれか一つに選ばされていたのだけど,これからは複数のraceを持つことができるようになるだろう,そしてmultiracialの人がアメリカでこれから相当増えていくだろうという記事が興味深かった.たまに,新聞を読んでみると,結構いいこと書いてあるなぁと実感.

フランクフルトからニースの便は,トラブルに見舞われた.ゲートを離れてしばらくすると,突然停止して,窓を温める装置のケーブルに問題があり交換に40分くらいかかるとのこと.最初に,ドイツ語で説明されるので,何を言っているのかさっぱり分からない.お隣の黒人の方に,What did he say?  -> I don’t know.  -> Did he say it has fixed? -> I hope so. -> I hope so, too.のような会話をするがむなしく,機内で2時間待たされた.この黒人の方,プロのバスケットボールのプレーヤーで,ニースのプロバスケのチームで,これから仕事をするそう.家族は,1週間後に来るそうで,新しい場所での準備はお父さんの仕事だよね,僕もそうだったしという話をする.しかし,物腰のとてもやわらかな方で,本当にバスケが好きそうな感じが伝わってくる.ちなにみ,イタリアやロシアなど,いろいろな国でプレイしたそう.でも,ロシアは寒いから,寒いとこだけはいやだって言っていた.

右隣は,neuroscientistだった.アメリカ政府の研究機関に勤めているそう.脳というのは,細胞(だったかな?)が常に変形するため非常に扱いにくいと,おっしゃっていた.9月に,京都に来るといっていたので,以前,鎌倉に外国の先生を案内したときに,観音様が男か女かを聞かれたことがあったという話をする.近くにいたお坊さんらしき人に聞いても分からず,結局,本を調べて,undefinedだという話をしたら,大変興味深いとの感想を頂いた.あるneuroscienceの研究者が,仏教で座禅をしている人の脳を調べて,お坊さんが座禅をするのと,普通の人が座禅をするのとでは,脳の状態にまったく違いがあるという結果がでたという話をされていた.

Oremのアパートを出てから,Niceのホテルまで,23時間半.普段,人と話していないので,いろいろな人と話ができて,ちょっと楽しかった.これからは,隣にいる人にもっと話しかけるようにしよう.でも,長旅で本当に疲れた.

飛行機のお隣の人と話していたときに,ちょっと思ったことを友人宛(日本人だけど,彼がアメリカに長年住んでいることもあり,たいてい英語でやりとりをしている)に書いたmail. 僕の英語がこの程度なのを明かすことになりますが...

When I was coming to Nice I talked with people sitting next to me.  There were four people in total of which two were neuroscientists, one was a professional basket ball player, and the other one was an old lady who is going back to hometown in England.

I talked about Japan with one of these guys, who I talked forget. I said that Japanese trains are really crowded and there are employees who push people so that they can get inside the train.  I think most Americans feel this is somewhat … I don’t know an appropriate word.  Yet I found a good aspect about this.  If crowded trains are introduced in Utah to commute, the obesity problem of many people might be solved.  Many people start to think that it’s very hard to get in the trains if they are really fat.  I think this kind of necessity is very important to solve the obesity problem here.

もうひとつ,僕のいんちき(?)英語の度合い表わすエピソードを披露.レストランで,「小さいお皿をいくつかもらえますか?」といいたかったので,「Can we have small dishes?」と言ったら,「You mean plates?」と聞き返される.そう,お皿は,一般に,platesと言うことのほうが多い.普段「Can we have some more plates?」と言っている時もあるのだけど,つい日本での教育では,お皿はdishと教わってきたので,こっちを使ってしまう時がある.この種類の英語を使ってしまう人は,僕に限らず非常に多いだろう.

以前,某英語学校のテキスト(日本の英語の大学の先生が作ったそう)に,bluejeansという言葉あって,教えているアメリカ人の先生が,bluejeansなんて言葉は,普通しゃべんないと言っていたのを思い出す.

これによって,日本の英語教育のすべてを否定してしまうのは間違っていると思うけれども,学ぶ側がこのことを認識して,学んでいく必要があると思う.今は,インターネットや映画などなどを通して,生の英語を学ぶ機会はいくらでもあるはずだから.

外国に長く住んだことのない僕ら(研究者)が目指すべき最初のステップは,少々間違っていてもいいから,きちんとコミュニケーションがとれる会話ができるようになること,そして外人に読んでもらっても理解してもらえる程度の英語を書くことだと思う.

昨年,論文を投稿した際のコメントの一つに,English is awkward in places.というコメントがあった.普通は,英語のチェックを業者に頼むのかもしれないけど,僕は一度しか頼んだことがない(その一度は無料だったので見てもらったら,内積(inner product)をinner productionという間違った英語に直されたことがある.数学が得意ではない方だったのだろう).これは,ちょっと変なところはあるけれども,内容を理解するのに困難なほどではないことも意味している.自分で考えられる限りの修正をして,「我々としてできる限りの修正を致しました」と書いたら,なんと編集者の方(曲線曲面の分野の超大物のアメリカの大学の先生)が,僕の論文の英語の間違いをすべて(といっても数か所程度)直してくれ,論文が採録された.

10年以上前に,ある大先生に,「英語ができないことにコンプレックスを持つよりも,日本語ができるように誇りを持て」と教えて頂いたことで,僕は開き直ることができた.たぶん,一生,そういう機会はないだろうけれども,もし外国の方と本気で喧嘩をすることがあったら,日本語でしゃべろうと心に決めている.でも,たぶん,そういう機会はないだろう.

春休みに,日本の学生と,本田勝一著「日本語の作文技術」を題材に勉強する予定なのだけれども,この本も,日本での国語教育ではなかなか教わらない,実用的な日本語の書き方を教える本.「実用的な日本語」と「実用的な英語」,(抽象的かもしれないが)共通する部分が多くあると思うので,興味深い.

3/7(日)

今日,無事に発表が終了.スライドは,完璧に作ったと思ったけれども,,ある方から,「もうちょっと分かりやすくできるんじゃない」というコメントを頂く.じっくり考えなおしてみると,確かにあたっている気がする.自分では,完璧と思っていても,他の人からは違う.でも,ここに本当に学ぶべきことが多く存在していると思う.この意味で,今回,学習できたことは大きい.

年数回発表しているけれども,なかなか緊張感がとれない.聞いていた人からは,「アメリカに半年いると違いますねぇー」と言われたけれども,本当は,内心はドキドキだった.どうも,このあがり症なのは,僕の本質的なところなのかもしれない.聞いていた方が,全然落ち着いてるように見えたけど,と言われたけれども,前の自分と比較してなのかもしれない.

Invited Lectureで,自分があまり興味がないだろうと思っていた発表に,実は,自分が一番知りたかったReferenceがあった.やっぱり,聞いてみるべきだ.

フランス人は,英語でしゃべりかけても,英語で返さないということを知識としては知っていたけれども,本当にそうだ(一部の人たちを除いて).フランス語で返されると何を言っているのか分からないので,きょとんとしていると,英語で返してくれるといった感じ.

今朝,発表の1時間以上前に会場に着いて,立つ位置やスライドの写り具合などをチェックしてると,ホテルの従業員の方に,学会の担当の方と間違えられて,マイクはこことこことでいいですかなど,いろいろ聞かれたので,学会の担当者の振りをして(というわけでもないのだけれど),こことここにお願いしますとか答えてしまう.この時,こちらに長年住んでいるという日本人の旅行会社の方と,いろいろお話をする.現在の日本に関して,大変危惧しているようだった.特に,男性に元気がなくなってきるとのこと.

3/8(月)

朝,8時すぎにホテルを出発.Utahに帰ったら,またあまり人としゃべらない生活なので,とりあえず,かたっぱしから,人と話すことにする.まずは,シャトルの運転手さんから.「Niceでは,小型車が多いけど,これは駐車するのに便利だからですか」と聞いたら,それと燃費がよいからだそうだ.「車は持っているんですか」と聞いたら,「Yes, a small car.」とのこと.本当に,小型車が多い.そういえば,普通車を縦列駐車するときには,道路と並行に駐車するけれども,一台だけ狭い場所に垂直に駐車している車があった.小型車だからなせる技だ.

NiceからFrankfurtの便では,知り合いの日本人の先生方が多く乗っていた.Niceに来る時の便は,日本人は僕一人だった(大西洋を渡ってきたので,到着の時間帯が違うのだろう).

NiceからFrankfurtの飛行機では,まずは,右側にいる外国人の方から話しかけてみる.最初,フランス語らしき言葉をしゃべっていたので,英語でしゃべっても大丈夫かなと思ったのだけど,とりあえず前にいたお子さんを指して「How old is she?」と聞くことろから話してみたら,全然英語もOKだった.カナダで政府のコンピュータ(具体的にはwebサイト)のコンサルティングをしているそうだ.カナダでは,英語とフランス語のbilingualの人が多いので納得.「カナダではトヨタの問題はどうですか」と聞いてみると,「U.S. government is taking advantage of it.」とのこと.そうかもしれない.ちなみに,この方はクリスチャンだそうだが,年に1度くらいしか教会には行かないとのこと.

左側は,僕と同じ国際会議に参加していた日本人の先生.その先生は,Niceは期待していたほどの街でなかったとのことだったのだけれども,僕はUtahという田舎に住んでいるので,街や海がとってもきれいで魚介類がおいしかったという話をした.どこに住んでいるのかで,感じ方が違うのが興味深い.

Frankfurtでは,まずDepartureの画面でゲートを確認して,案内の方向に進む.ひたすら,進む.パスポートコントロールを抜けて,さらに進む.そうしたら,Terminal Aに行くには,電車に乗らなければならないようで,電車に乗るが,僕一人のみ.さらに,Security Checkのところで,「靴を脱ぐのですか?」と聞いたら,「いいですよ」と言われたので,そのまま通過したら,ブザーがなって,厳密な検査をされる.やっぱり,靴を検査することになったのだけれども,なかなか靴がでてこない.検査をする人たちが,僕一人しかいなかったので,もう終わったとおもって,話しこんでいる.僕の靴を持っていった人が,「おーい」(実際には,なんて言っていたのかは全く分からない)と呼びかけても,全く反応なし.しょうがないので,僕が,「Could you hurry UP?」と言ったら,僕の後ろにいた警察官らしき人がゲラゲラ笑いだす.ちゃんと靴がでてきたので,数少ない知っているドイツ語を駆使して「Auf Wiedersehen」と言ったら,検査官の人たちも「Auf Wiedersehen」と返してくれる.

FrankfurtからSan Franciscoの便のお隣は,ローマとフローレンスとベニスに旅行されたご夫妻のご主人.こんな楽しい旅行はなかったそうで,お前もぜひ行けと言われるが,機会があるかどうかは分からない.日本人がいっぱいいたそうだが,Roman Holidaysなどの映画が今でも人気だからじゃないかと思うと答える.Utah,特に僕の住んでいるあたりは,極端に日本人が少ない.あと,San Franciscoは,車がなくても生活できるし,住みやすいしと勧められるが,僕は,BYUにすばらしい先生がいらっしゃったのでそこを選んだと話しをする.

San Franciscoでは,一度スーツケースを受け取って,税関を抜けなければならないが,なんとスーツケースのハンドルの部分とホイールの部分が壊れていた.Salt Lakeに着いてから,弁償してくれるのか聞いてみることにする.

San FranciscoからSalt Lakeの便では,さすがに僕も疲れていて眠ってしまった.隣の方はひたすら数独をやっていた.Salt Lakeに到着してから,航空会社の人にスーツケースが壊れてしまったので,弁償してもらえますかと聞いてみたのだが,ハンドルの部分やホイールは,弁償の対象にならないそうだ.このスーツケースもだいぶ使っているので,プラスチック部分にへたりがきたことが原因かもしれない.空港から,自宅まで車を運転して帰る.

3/9(火)

久々に,大学のオフィスへ出勤.午後,骨折した右腕の痛み止めの薬が減ってきていることに気づく.次回の予約を早めようと思って,整形外科に電話をかけるが,今飲んでいる薬をさらにもらえるかを担当のお医者さんに確認してくれるとのこと.薬の名前を聞かれたのだけれども,読めないので,一文字ずつアルファベットで読む.1~2時間後に電話がかかってきて,承認されたので,近くのpharmacyに処方箋を送ってくれるとのこと.Pharmacyでは,運転免許などを見せて,購入する.こういったシステムは,日本ではないんではないだろうか.効率主義のアメリカらしい.なんとか,無事に,薬を取得できたけれども,正直,電話でのやりとりは慣れない(実際,何回か聞きなおしているし,分からないこともあった).でも,度胸はついた気がする.

3/12(金)

朝方は寒いのだけれども,昼は50度近くまで上がるようになり,暖かい.山からも,だいぶ雪が減ってきていて,春が近づいているのを感じる.

先週の国際会議で得られた情報をもとに,参考文献をたくさん読んでいる.自分が,疑問に思っていたことを,まさに研究している論文がたくさん見つかった.そのうち,10件程度を選んで昨日,今日で目を通した.一つ,現在の研究に応用できるかもしれない論文を見つけることができた.

最近,学内のレストランの食事に,少々飽きがきている.最初のころは,これなら毎日食べられると思っていたWrapやSubwayのサンドイッチも,最近は,あまり食べる気がなくなってしまった.やっぱり,日本食が食べたい.サンフランシスコの空港で食べた,鉄火巻がおいしかったことが思い出される.自炊するしかないか...(逆に,日本に帰ったら,こちらの食事が懐かしくなるんだろうなぁ)

先日,「ユニクロ戦略の一歩先を行く格安デパート ターゲット」というホームページ上での記事を見つけた.なんでも,有名デザイナがデザインした家庭製品などを格安で売っているらしい.住んでいるアパートから一番近いスーパーなので,よく利用はしているのだけど,そういう戦略があったとは知らなかった.Targetのアメリカでの店舗数は1750で,Walmartの4300にはとても及ばないそうだが,格安路線一筋でWalmartの一人勝ちが続いていた状態に変化をもたらすかもしれないそうだ.

3/15(月)

3/13(土)には,ひさしぶりに雪が降るが,春の雪なので,少し積もったがすぐになくなってしまった.車のオイルを交換しようとおもって,「交換」は「exchange」だから,つい「oil exchange」と言ってしまったが,お店の方に「oil change」と言いなおされる.これも,和文英訳の弊害.言葉は,日本語を英語に訳して覚えるのではなく,英文または会話の中で覚えるものだとあらためて実感.今の僕が学生だったら,もっと英語ができるようになっていただろうにと思う.

3/14(日)は,午前2時に,Daylight Saving Timeに変更された.友人の最近生まれた赤ちゃんのblessingに誘われ,初めて教会に行く.以前,日本の教会(宗派は違うけど)に行ったときには,牧師さんが話しをしていたけれど,こちらでは普通の方がfaith in Godというトピックで話をしていた.話の単語単語は捉えられるのだけれども,全体としての話の内容は十分に捉えられない部分が多かった.話の中には,笑いを誘う部分もあると同時に,いいメッセージも込められていて,みんな楽しそうに聞いている印象を受けた.

その後,友人宅の会食に呼んでもらったのだが,集まる親戚の人数にちょっとびっくり.日本の家では,狭すぎてはいらないだろう.友人のお父様の書斎(?)を見せてもらったのだけれども,その広さにびっくり.ここは図書館?というくらい壁いっぱいに本があり,ビリヤード台があり,大きなソファーがある.東京では,小さな書斎を持てるかどうかさえ微妙なところだ...

また,友人の実家のbackyardは,日本のちょっとした公園くらいの大きさがあり,日本だったらここにマンションが建って数百人が住んでますよという話をしたら,大笑いをしていた.友人の実家のまわりは,みんな同じくらいの大きさの家が建っているので,友人宅が特別ということではなく,ここでは普通なのだろう.

以前,友人は,都市部に住んでいたそうで,その時は,三段ベッドに住んでいたそうだから,都市部とこちらではだいぶ生活が違うのだろう.以前,アウトレットの公園で,たまたま話しかけた人が,都市部からユタに引越してきたという話を聞いた.物価も安くスペースも広いので,老後を生活するのに引越される方も多いのだろう.友人は,子供の頃,都市部に住んでいたときには,Halloweenのtrick or treatで,近所の家にすぐ行けたけれども,こちらに引越してから近所の家に行くまでが遠くて,大変だったという話を以前していた.少しうらやましい悩みだ.

日本にmissionaryで来たことがある友人のuncleが二人いて,いろいろ話をする.よく,餃子の王将に行ったという話が,とても親近感を感じる.また,日本人は,なぜお正月を祝うのかといった質問も,興味深かった.また,ユタの地は,1850年頃に開拓者達がこちらに移住してから発展をしたという話を聞く.京都の歴史はおそらく千年以上で非常に古いけれども,東京は,400年くらい前に,Shogun(徳川家康)が移住してから発展したという話をする.

3/16(火)

2月半ばに骨折した右腕の再診のため,整形外科に行く.前回行ったときに,もしかしたら手術が必要かもしれないと言われていた.まだ痛みが引いていないことも,手術が必要ではないかと感じさせられていた.お医者さんの情報をWebで調べてみると,この地域では非常によいお医者さんのようなので,もし手術が必要と言われたら,そうしようと覚悟をしていく.もしそう言われたら,「I took a surgery last year.  So, I’m kind of experienced.」と言って,お医者さんを笑わせようと心に決める.そう,人生は,笑って過ごしてなんぼだ(ほんとうか?).

待合室で待っている間にコンピュータを使っている人がいるので,無線LANが使えるのか試しにやってみたら,ゲスト用の無線LANが使えた.こういうところも,アメリカは,発達してるなぁと思った.トヨタのリコール関連の記事を,NY timesとLA timesで読む.日本だとトヨタに好意的に情報が伝えられている記事が,こちらではニュートラルからややトヨタに批判的な雰囲気で伝えられている気がした.

まずは,X線の撮影.X線の技師の方は,よく話す方で(僕もだけれども),話している間に撮影が終了.長話をしても迷惑なので,途中で話を切り上げる.

さて,X線の結果がでて,お医者さんが来る.「治ってきてますねぇ」,「えっ,じゃあ手術しなくっていいんですか?」,「えぇ,よく治っているから大丈夫ですよ.(X線写真を指しながら)ほら,ここなんかよくなってますよ.」,「僕,もう絶対手術が必要かと思ってたんですよ.痛みがまだ引いていないから.」,「痛みは,徐々に引いてくると思いますよ.以前よりは,痛みがなくなってるでしょう?」,「はい,最初の頃にくらべたら全然」のような会話をする.いやぁ,よかった.本当によかった.一安心.

午前10時すぎには終わって,その後オフィスへ行き,いつもと同じように仕事.今日は,ちょっとおいしいものでも食べることにしよう.

3/18(木)

久しぶりに,symposiumに参加.講演は,Microsoft Researchの方で,Microsoft Surfaceの紹介.講演者は,MITのMedia Lab.にいたそうで,なるほどと思う.こういう研究は,学生受けがいいだろうなぁと思う.ただこういう研究をするためには,ある程度の設備といろいろなライブラリを使いこなせる実力,そして新たなことを生み出していく発想力が必要だろう.以前,学会で,ある方が,僕がやっている研究を硬派な研究と例えられていたことを思い出す.僕は,もうしばらくは硬派な研究でいこうかなと思っている.ちなみに,来週の火曜日のdevotionalはApollo 13の宇宙飛行士(トムハンクスのApollo 13はお好みの映画の一つだ),木曜日のsymposiumはGoogleの方.豪勢だ.

Sederberg先生との打合せの後に,来週,BYUでperformance(ダンス)があるから行ってみてはどうだと勧められる.さっそく,学内のWebを確認すると,ダンスに限らず,オーケストラやコーラスや,いろいろな学内のイベントがあることを知った.これは,いい機会なので,ぜひいろいろ行ってみることにしよう.

Web上で,クレジットカードで,チケットの購入ができるようになっている.そして,チケットは,E-ticketなので,印刷して持っていけばよい.まるで,最近の航空券の購入のよう.他にも,Web上で,クレジットカードから学内のIDカードにお金を送金して,自販機やレストランでの購入をIDカードを使って行うなんていうこともできる.大学に駐車する際の車の登録もWebで車の情報を登録する.学内の警察は,ナンバープレートを自動で読み込む装置を持っていて,正しい駐車スペースに止めているのかを確認している.

夜は,ちょっと珍しく(でも週に1,2回はやっているが,いつまで続くかは未定)自炊をする.シチュー用の肉が一番小さかったので,それにしたのだが,それでもでかい.一個の固まりを5個くらいに切って,焼きそばを作る.こちらの方は,薄切りの肉なんていうのは,たぶん肉と思っていないのではないかと思う.都市部に行けば,売っているところがあるのだろうけど,ここでは,おそらく売っていなさそう.日本食のレストランで牛丼などを食べることができるが,安めのお店でステーキを食べるのと同じくないの値段だ.

3/22(月)

夜に,日本の学生と勉強会.

3/23(火)

Forumへ向かう途中,Sederberg先生と研究の話をする.いつもながら,ものの見方がすぐれているのと,いろいろアイディアがでてくる.わずかな時間だけれども,とても勉強になる.

Forumは,Apollo 13の宇宙飛行士,(映画のApollo 13で,Tom Hanksが演じた)James Lovell氏.講演の英語は,ちょっと僕には難しく,ところどころ単語や文はとれるのだけれども,全体としての意味は十分には捉えられない.Apollo 13で爆発が起きた後に,別の2人の飛行士が月の裏側から写真をとろうとして,シャッタースピードやApertureをどうするかなどの話をしていた(当然帰還しなければ,現像できないのだけれど)という逸話を披露されていた.最後に,今,自分がここにいるのは,地上にいる人たちのリーダーシップ(その他にもいくつかのことをあげていたのだけれど忘れてしまった)などなどのおかげだとおっしゃっていたのが,印象に残った.

夕方,中華三昧を求めて,ソルトレークの日本食を売っているお店まで買い物に行く.ところが,ドアが閉まっている.お店は午後6時までだったのだが,僕が着いたのは6時半すぎだったのだ.しかし,親切なお店の方にドアを開いていき,なんとか最後の一個の中華三昧を買う.中華三昧は大丈夫なそうなのだけれども,チキンラーメンなどはどうも添加物などの問題で,アメリカには輸入ができないそうだ.

薄切りの肉は,スーパーで頼めば切ってくるという話を聞き,早速,スーパーに行く.お店の人に「薄切りの豚肉もらえますか?」と聞いたら,「これのことかね.」と言って,薄切りの豚肉を教えてくれた.ちょっと脂分が多かったけれども,売っていたのは知らなかった(でも,日本の肉の2倍以上の厚さ).これからは,いつも薄切りにしてもらうことにしよう.薄切りの肉を食べれて,ちょっと幸せを感じた夕飯でした.やはり,日本の食事が恋しい.

3/24(水)

日本は,3/25の卒業式.夜に,卒業する学生達におめでとうとskypeで伝える.

3/25(木)

Symposiumに参加.今日の講演は,Googleの方が,googleのシステムの変遷を紹介.最後に,commodity hardwareを使い続けるのかという質問に,yesとの回答が.いかに安価に,効率のよいシステムを作るかということを目指しているようだ.

夜は,living legendsを見に行く.native American, Polynesian, Latin Americanなどの歌や踊りのパフォーマンス.素晴らしかった.amazonで,DVDを売っているのを発見.

3/29(月)

3/27(土),スーパーで豚肉を超薄切り(extra thin)にしてもらう.こちらでの薄切りは,日本では厚切りになると思う.薄切りにするには塊の肉でないとだめだそうで,2ポンドの肉を薄切りにしてもらう.小分けにして冷凍する.厚さはまちまちだけれども,これならいい感じ.

別のスーパーで,店員に,I’m looking for ziploc.と聞くが,きょんとされたので,It’s a package for freezer.と言いなおす.すると,Oh, ziploc!と言って場所を教えてくれた.僕の英語は,日本人の発音だし,時として伝わらないことも多い.だけど,言いなおせればそれでなんとかなる.まぁ,僕の英語はこの程度だけれども,普段の生活ではあまり不自由はしていない.

3/29(月)の夜に,日本の学生と勉強会.

3/31(水)

今朝は,久しぶりに雪.気温は,摂氏2~3度くらい.このくらいだと,長袖にジャンパー程度で,セーターはいらない.すっかり,こちらの気温にも慣れたのかもしれない.外は寒くても,東京と違って,室内が暖かいこともあるだろう.

外食に結構飽きてしまい,自炊生活が続いている.一回に,2~3食分くらい作って,冷凍保存している.もっとも,いつまで続くか分からないけれども.今週は,今のところ毎日,お弁当生活.

毎朝,CNNを見てから大学に行くのだけれども,ニュースの英語にも少しずつ慣れてきた気がする.最近のトップニュースは,高校生が自殺した問題で,同じ高校の生徒9人(だったと思う)が逮捕されたという話.その前は,カソリック教会の牧師のchild abuseの問題だった.その前はなんといってもhealthcare reform.この問題のために,オバマ大統領がインドネシア(だったかな)への訪問を延期するというニュースをやっていた.トヨタのリコールの問題はだいぶ扱いが少なくなってきている気がするが,今後15ヶ月くらいかけてNASAが徹底的に調査するという記事があった.

以前,毎朝のCNNニュースで見る女性キャスターが,トヨタのリコール問題を伝えている時に,「私もトヨタに乗っているんですけど,どうしたらよいのかしら?」と問いかけていたのを思い出す.(トヨタの味方としては)まだ今も乗っていて問題がないなら,「私,今も乗っているけれど,問題ないわ.」とか言ってほしいところだ.いずれにしても,問題があるならばそれが早期に発見・解決され,この問題が静まってくれることを願うのみである.ちなみに,僕がこちらで乗っているのもトヨタの中古車(現在約13万mile)だが,今のところ全く問題ない.


Apr. 2010

4/1(木)

朝,部屋を出たら,山が雪で白くなっていた.夜中に降ったのだろう.昼間も,いつもより少し寒く感じた.夜にまた,雪が降りだす.

アメリカに来て,はや8カ月.あっという間だ.残りの時間を有効に使わなくては.

4/5(月)

先週から,少し寒い日が続いている.寒い日があったり,暖かい日があったりしながら春が近づいてくるのだろう.日本では,桜の季節.桜が見れないのが,ちょっと寂しい.

研究のほうは,ここのところ,ずっと論文書きを行っている.夜,日本の学生と勉強会.

4/3(土)は,iPadの発売日.早速,Best Buyに行って触ってみる.MacOSやiPod Touchなどと同じように,言語環境を簡単に変えられて,日本語環境でも問題なく動作できた.大きくなったiPod Touchという印象.近くにいたお客さんは,カメラがないことを気にしていた.僕は,iPadから直接印刷できるのかが気になったのだけれども,どうもできなさそうとのこと.

4/4(日)は,Easter.実は,当日まで,知らなかった.Easterは十字架にかけられたキリストが三日目に生き返ったことを記念する日だそうだ.

4/9(木)

今日は,Demo Day. 修士の学生が,グループでクラスで作ったプロジェクトのデモを行う.デモの部屋に入ると,2枚の紙を渡される.1枚は投票用の紙,もう一枚は分からないので入り口で配っている人に聞いていみるとraffleとのこと.自分の名前を書いて箱に入れ,終了時に,箱から紙をランダムに引いて,自分の名前がでると景品がもらえる(Tシャツなどが配られていた).

デモは,6グループあって,各グループ8分の発表,2分の質疑.どれも,完成度が高いのと,よく学生が質問している.個人的には,PowerPointとGoogle Waveをリンクさせているの発表が,興味深かった.授業のあり方にも応用できるかもしれない.iPhoneやAndroid上のアプリを作っている発表が2~3件あった.また,デモにはスポンサーがついていて,1位と2位のグループには,賞金の小切手が渡されていた.

4/13(火)

朝,外に出てみると,山に雪が積もっていた.今日は,Winter semesterの最終日.来週の期末試験が終わると,また人が少なくなるそうだ.

今日は,Unforum(Forumではないという意味のun)に参加.学生のための,コメディやパフォーマンスショーといったところ.また,この1年間,スポーツなどで活躍した人たちの紹介もされていた.

途中,president of BYUがでてきたのだけれども,結構おもしろいことを言っているので,本物ではないと思っていたのだけれども,実は,本物だった.Unforumの行われたバスケットボール場には,ベビーカーで子供を連れてきている人のために,ベビーカーを置いて子供といっしょに観ることのできるスペースがあった.こちらの大学ならではだろう.

英語の詳細は分からなかったのだけれども,概要はつかめたと思う.かなりおもしろかった.

研究のほうは,先週,Sederberg先生からとてもよいアドバイスを頂いたのだけれども,なかなか思ったような解決方法が浮かばない.いろいろなことをやって試してみている.

4/15(木)

夜に学生たちと勉強会.本多勝一著「日本語の作文技術」という本を読んでいる.日本語を分かりやすくあいまいなくするために,非常にシンプルな規則を示している点がおもしろい.もし国語の授業で,こういうことも教えてくれていたら,もう少し国語をおもしろいと思ったかもしれない.学生たちも,大変新鮮に感じているよう.

4/16(金)

東京は,この時期には珍しく夜中に雪が降ったようだけれども,こちらは結構暖かい.長袖だけで十分な感じ.

昨日から,自分の携帯に,銀行のクレジット関係の確認の間違い電話が自動で数回かかってきた.さすがに,毎日2回くらいかってきて困るので,もしレイチェルさん(たぶん前の携帯の利用者)がいたら,この番号にかけてくださいという番号に電話をかける.しかし,クレジット関係の電話のため,最初にクレジットの下4桁を入れてくれと言われ,ほうっておいたら,Social Security Numberを入れろと言われるが,さらにほうっておく.ここで,あきらめて電話を切ってしまう人もいるのではないかと思う.我慢強く待っていたら,オペレータにつながり事情を話して電話番号を削除してもらう.しかし,家族が帰国してから,かかってくる電話のほとんどは,間違い電話なので,間違い電話にはだいぶなれた.

研究のほうは,何か新しいことが出そうな気がするのだけれども,もしかしたら出そうもないかもしれない微妙な状態.でも,いろいろなことを試してみて,そして考えている.ただアウトプットを出すのではなく,価値のある成果を出すことを一番学んでいるのかもしれない.

自分のホームページの右下のFavorite Quotesに,たまたま,

“If it wasn’t hard, everyone would do it. It’s the hard that makes it great.”

というTom Hanks扮するJimmy Dugan監督の言葉がでてきた(何がでてくるのかは,ランダムである).自分で選んだ言葉だけれども,あらためて励まされる.

4/19(月)

こちらでは,桜は見れないと思っていたのだけれど,こちらでも結構いろいろなところにあった.Orem墓地のあたりやAmerican ForkのKHOLS(だったかな)のあたりなどなど,桜がきれいに咲いていた.今年は,桜は見れないとおもっていたので,うれしかった.でも,うちの大学は,本当に桜がいっぱいで,入学式の時期はとてもきれいだ.

4/20(水)

夜に,日本の学生と研究打合せ.

4/22(木)

朝,外に出ると,山に雪がうっすらと積もっていた(午後にはだいぶとけていたが).

今日は,大学のcommencementで,ガウンを来てと帽子をかぶった人が多くいた.こちらでは,BYUに限らないと思うけれども,卒業式などに親が出席するというのが多いと思う.かと言って,学生が独立していないかというとそうではないと思う.

夜に,日本の学生達と勉強会.

4/23(金)

なかなか思ったように成果がでず,在外研究の期限もあと3,4ヶ月となり,焦りを感じてきている.小さな成果の出し方はそれなりに知っている気がするし,せっかくSederberg先生というすばらしい方のもとにいるので,一か八かであったしても,できるかどうかわからないことにチャレンジする機会として利用したい.

家族と離れている寂しさや,成果が思ったように出ないことなどなど,いろいろ落ち込むことが多い.でも,よく自分のことを見直してみると,自分に対して暖かく接してくれている人たちが実に多いことに気づく.僕を長期海外派遣研究に選んで頂いた学部や学科の先生方,いろいろな暖かいお誘いをして頂く国内外の学会関連の先生方,食事やいろいろなイベントに誘ってくれるこちらの友人達,そして研究面だけでなく人間としても尊敬できるSederberg先生.こう考えてみると,落ち込むということは,何を感謝すべきなのかを自分に教えてくれる貴重な機会なのかもしれない.

いろいろな方々に恵まれていることに感謝しつつも,ここで終わってはいけない.残された期間,精一杯頑張るのみである.

以下は,youtubeのビデオ

・プロボ(BYUのある町)の様子

httpv://www.youtube.com/watch?v=tvEuNbH1tag

・BYUのキャンパス

httpv://www.youtube.com/watch?v=uts4Ab62mog&feature=related

・Provo Canyon

httpv://www.youtube.com/watch?v=h6mlkj4y7s8

4/26(月)

先週,プログラミングを頑張って,少し研究のほうがうまくいくかもしれない兆しが見えてきている.でも,まだ兆しだけで,これを光にするかどうかはこれからの努力と展開にかかっている.

アメリカでは,建物には一般に人の名前がついている.僕のいるComputer Scienceのビルは,James E. Talmageという人の名前がついている.そこで,調べてみると,LDS churchの12 apostlesの一人であったこと以外にも,興味深い情報を得ることができた.Talmageさんは,BYUの教員をしていただけでなく,University of Utahの学長もしていた方だそうだ.そして,University of Utahが,以前は,University of Deseretという名前だったことを知った.deseretというのはモルモンの聖書に出てくる用語で,honey bee転じてhard workを意味する.なるほどー.

4/27(火)

夜に,日本の学生と打合せ.

4/28(水)

日本は,ゴールデンウィークが始まっているけれども,こちらにはゴールデンウィークはない.そういえば,8月に来たので,お盆休みもなかった.

午前中に,昨年国際会議であった知り合いを訪ねにUniversity of Utahに行く.BYUも十分広いと思っていたけれども,Utah大はもっと広く,shuttleバスが走っている(Cornell大は,確か湖があった気がする).恩師の山口富士夫先生が,40年近くも前に,ここで過ごされたのかと思うとちょっと感慨深い.そのころと比べると,ずいぶん変わっているのだろう.

Computer GraphicsやImagingの建物は,Warnock Engineering Building.CGを勉強したことがあるならば,WarnockのアルゴリズムのWarnock氏(かつAdobeの設立者の一人).山口先生の退職記念パーティで,Riesenfeld先生にビデオメッセージを送って頂き,「来年,John Warnockビルができるから,そこに移ります」とおっしゃられていたのを思いだす.建物内では,Catmull-Clark細分割で有名なCatmull氏も中に紹介されていた(Catmull氏は,Pixarの設立者の一人).大学の建物というよりは,excellent companyの研究所といった感じの雰囲気.CG関連ではSCI(Scientific Computing and Imaging)  instituteが大きな勢力なようで,一昨年のBest paper awardsがずらっと並んでいた.

Utah大へ行く途中I-15(freeway)で左前方の車がコントロールを失い,僕の車のほうに近づいてきて,あやうく大惨事かと思ったけれどもぶつからずにすんだ.いや,よかった.


May 2010

5/4(火)

ここのところ,寒い日が続いている.一時期,長袖だけでジャンバーは不要だったのだが,最近,特に朝はジャンパーが不可欠だ.(でも,半袖の人も多い)

午前中に,LibraryでParry氏のPh.D Dissertationを探しざっと読む.残念ながら,僕の知りたかったことは書かれていなかった.でも,これがFree-Form DeformationのPh.D Dissertationかと思うとちょっと感動.

午後は,Sederberg先生と軽く話した後に,math departmentの先生にある問題について解があるのかを聞きに行く(Sederberg先生はミーティングのため途中で立ち去られる).そうしたら,さすが数学の先生,問題には常に解が存在するということを教えて頂いた.You mean diffeomorphism?と聞かれて,えーとdiffeomorphismってなんだったけな,differentiableなhomeomorphismのことかなと想像し,とりあえずyesと答える(正確には,多様体間の微分可能な写像で,その逆写像も微分可能なもののよう).実はSederberg先生が最近おっしゃられていたことの意味が,僕は,今日,やっと理解できた.でも,この先がまた難しそうだ.

夕食後に,OpenGLのオレンジ本のkindle版を購入する.C for graphicsを使ったことがあるので,比較的スムーズに読めたので,一気に2章まで読む.マーカーもつけられて(マーカーは他のPCのkindleとも自動的に同期される),Kindle版も意外と使えるかなといった思う.今やっている問題に,もしかしたらちょっと使えるかもしれないと思い,ある程度読んでみる予定.

将来,本棚って言葉が死語になるのかもしれないと思い,ちょっと不安になる.電子書籍は,販売会社が安定している限りはよいけれども,もし販売会社が不安定になったときにどうなるのだろうということころちょっと心配だ.でも,コンピュータの中に本棚を持てるということは,移動をする人にとっては,いつも読みたい本を持ち歩けるというのは非常に便利なことだ.

5/5(水)

今日も,別のmath departmentの先生と話をする.数学では,一般に解があるかどうかを重視する傾向がある気がするのだけれど,コンピュータではどうやって解を見つけるか(すなわちアルゴリズム)が大切になる.考えている問題に常に解があるということは教えて頂いたのだけれども,どうやって解を見つけていくのかは自分で考えていかないといけいないようだ.ただ,いくつかのヒントは頂いた.以前,日本でも,あることが生成できるという定理があるけれども,実際に生成した例はありますかと数学者の方にお聞きしたら,ご存じなかったことがあったのを思い出す.

5/6(木)

夜に,日本の学生と勉強会.

5/7(金)

とりあえず,今考えている問題に解が存在するということの証明がほぼできる(まだ詳細は検討の余地あり).しかし,より大事なのは,どうやって解を作り出すかというアルゴリズム.なんとか,アルゴリズムを見出したい.

夜,突然思い立って,気分転換に映画を見に行く.夜の10時から開始で,終わったのは12時過ぎ.見たのは,「Letters to God」という映画.不治の病の8歳の少年が神様宛に手紙を書き,手紙を受け取った郵便局員やいじめっ子のAlexなどなどのまわりの人々の心を変えていくという実話に基づく話.映画の受け取り方は人によっていろいろあると思うのだけれども,僕には,生じた困難さは大きければ大きいほどまわりの人々を感動させることができ,そして多くの人々に強く生きる勇気を与えてくれるものだと感じた.久しぶりに見たとてもいい映画だった.ちなみに,値段は$2と激安.

5/11 (火)

昨晩,シャツのボタンが取れたため,何年ぶりだか分からないが,裁縫をする.目が悪くなっていて針に糸が通らないし,おまけに針を2本とも落として無くして,一人で大騒動に.でも,なんとか無事に針をみつけ,ボタン二つを付ける.一人暮らしの,予想外の大変なところ.

朝,2月の骨折の再診で,orthopedist に行く.X 線を撮影の際に,技師の方が,知り合いの武道家の名前がyoshiyukiで,あなたの名前はyoshidaで似ているけど,親戚かと,まぁ,どうでもいい話をする.でも,こういった,なんでもない会話を初めて会った人とするのが,こちらの人達のとてもいいところだと思う.とりあえず,yoshiyukiはfirst nameでyoshidaはlast nameだし,関係はないですよと答える.

お医者さんと面談し,無事,よくなっているそう.痛みがどうしても引かない場合には,手術して骨を切り取るしかないのだそうだけれども,その必要はないだろうとのこと.最後に,お医者さんが日本語で「ありがと」と言ったので,「どういたしまして, which means you’re welcome.」と答えて握手をして分かれる(本来ならば,僕がありがとうと言うところであるが).すぐに終わったので,10 時前には大学のオフィスに到着.

その後,devotionalを聴きにいく.講演者の家族やmissionaryでの体験の話をしていたようなのだけれども,詳細は英語が難しくてよく分からなかった.こういう講演を聞くと,もっとも英語を勉強しておけばよかったと思う.もう少し年をとって,余裕ができたら,また勉強したい.

夜に,日本の学生と打合せ.

5/13(木)

夜に,日本の学生と勉強会.

5/14(金)

optimizationを専門とする先生から,いろいろ教わる.我々の問題には,我々の考えていた手法がどうもよさそうとのこと.また,今は使わないかもしれないが,今後頭の隅に置いておきたい手法なども教えて頂いた.

今やっていることで結構手一杯なのだけれど,どんどんいろんなことがでてきて,本当に大変だ.在外研究って,こんなに大変なものなんだろうか.sabbaticalはperiod of restという意味があるけれども,period of hard workに変えて欲しい気がする(笑).

Sederberg先生のところに以前いらした先生が,かなり大変だったとおっしゃっていたことを思い出す.今だから言える.本当に大変だ.しかしながら,このように大変な状況にして頂いている,Sederberg先生に心から感謝している.

週末は,他のことをしてリラックスするようにしているのだけど,結構,研究のことが頭を離れない.

5/18(火)

今朝は雨がひどく,今年に入って初めて傘を使ってBYUの駐車場からオフィスまで行く.

今日は,Sederberg先生のDistinguished Faculty Lecturerの講演.会場に,少し早めに着いて座っていると,隣に男性の方が座られたので,いろいろ話していたら,リタイアされている元学部長先生だった.こちらの方は,本当に気さくだ.Sederberg先生は,国際的に有名なだけでなく,学内からも本当に尊敬されていることが改めて分かる.講演が終わってからも,その方を訪ねて現学部長が近くに話しかけてきて,ちょっと緊張する.

Sederberg先生の講演は,本当にすばらしかった.わずか45分程度の講演の中で,拍手喝さいで聴衆を笑わせるとともに,奥様との昔の思い出話(でも,これもCGと関連している)や,心を打つ内容が含まれていた.講演中に,「これ分かりますか?」と線形補間の問題を,BYUの学長先生に質問されていた時に聴衆は大爆笑拍手喝さいだった.学長先生は,正解を答えられていた.講演の後半では,困難な問題に向かわれている時のご経験を話され,心を打つ内容だった.

5/21(金)

申請していた延長が認められ,International Officieに行き新しいDS-2019 formをもらいに行く.帰国は,8/27の予定.あと約3カ月,時間がない.

お昼に忘れ物を取りに,自宅に行こうとしたところ,BYUの駐車場で中年の女性に呼び止められる.Gymまで乗せて行ってほしいとのこと.ちょうど,アパートに行く途中の場所だったので,乗せていく.こういう体験は初めて.Spanish系の方で,バレエをされているそうだ.ここに住んでいると,人に親切にしようという気持ちになる.(もし都会だったら,ちょっとためらったかもしれない)

5/24(月)

5月末だというのに,雪が降る.週末は寒かったので,暖房を入れるほど寒かった.こちらでも,5月末に雪が降るのはそれほど多くないそうだが,6月になってから降ったこともあるそう.

5/26(水)

今日は,少しプログラムが進展.先週後半まで2週間くらい,あることに取り組んでいたのだけれども,なかなかうまくいっていなかった.それが,実は,もっと単純な方法で解決できそう.この方向でうまくいってくることを願うのではなくって,うまくいかせられるように頑張るのみ.

5/27(木)

夜に日本の学生と打合せ.

5/28(金)

日本の発売日にあわせたというのではなく,少し研究がいい方向に傾きつつあることもあって,昨日iPadを買う.外国にいながらも,日本の一部の新聞や週刊誌が読める(一部有料だが)のはありがたい.初めて触ったときの印象は大きなiPod Touchという感じだったけれども,実際使ってみるとちょっと違うように感じている.

僕の購入の目的は,英語の勉強もかねて映画を繰り返しみるのに便利だと思ったことと,kindleなどの電子書籍をコンピュータの横において利用したかったことが大きい.でも,それ以上の潜在能力を持っているように感じる.PDFのデータを中にいれこめるようなので,これからは研究論文やPDF化されている書籍は,iPadに保存するようになるかもしれない.重さは予想したよりも重いように感じるけれども,一般のコンピュータよりは軽く,動作が軽快なのは非常に使いやすい.今度の国際会議はiPadでやってしまおうかなともちょっと考え中.

今朝は,そんなわけで,朝の5時までiPadにはまってしまった.朝なんとか8時半におきて,スタバ経由で目を覚ましてからオフィスへ向かった.スタバで,プログラミングをしていたら横の人に,「コンプロマイズのスペルって,コム・プロミスだったっけ?」といきなり聞かれる.「自分で書いてみないと分からないんですけど,えーと,そうですね,合っていますよ」と答える.「僕,日本人なんだから,日本人に聞いちゃだめですよ.」と言ったらげらげら笑っていた.

promise(約束)とcompromise(妥協)って,一見違う用語のようだけれども,comというのはtogetherとかwithのような意味があるので,「複数へのpromise」->妥協と捉えることができると思った(推測ですが).なるほどー.何気ない一言から,学べることは本当に多い.

最近,選挙の看板を道でよく見かけるようになった.日本と違って,看板には名前のみで,顔写真がないのが気になるので聞いてみたところ,たぶん習慣ではないかとのこと

Jun. 2010

6/1(火)

昨日(5/31)は,memorial dayで休日.夜に日本の学生と打合せ.

6/4(金)

WisconsinそしてWinnipegへ向かうため,お昼にSalt Lake空港へ向かう.いざ,駐車場に入ろうとしたときに,ゲートに並列に停車している左側の車からいろいろ聞かれる.4日間でかけるということなので,こちらのparkingのほうが安いですよと答える.話し終わって,後ろをみてみたら数台車がとまっていた.Denverで乗り換えて,Madisonの空港へ行き,友人と会う.

6/5(土)

友人と,いろいろな話をする.彼の研究の話が結構おもしろかった.そして,彼は会社を設立していて,その関連の話もいろいろと聞く.彼曰く,CGや画像処理の専門家がもっと多く医療の分野などにはいるべきだとのこと.特に,彼も処理速度の向上のためにGPUには興味を持っていた.

また,ある方がオーストラリアのソーラーカーレースに参加された時のビデオを見せて頂く.これは,機会があったらうちの学生達に見せてもよいと思った.実質的には,1日の滞在だったけれども,いろいろと有益な情報を得ることができた.

6/6(日)

Chicago経由でWinnipegへ向かう.ところが,MadisonからChicagoの便が2時間半以上遅れる.そして,Chicagoでの乗り継ぎ時間は2時間半.もし乗り継げなかった場合のために,ChicagoからWinnipegへの1本後の便をバックアップで予約してもらう.そして,シカゴの空港をtaxingしている時に時計を見ると,15:00.そして,Winnipegへの便は15:13の出発予定.flight attendantの方に,「僕間に合いますかね」と話すと,「分からないわ」とのこと.どこのゲートに着くか分からいけれども,ターミナルは同じとのこと.「じゃあ,僕は(ターミナル間の移動バスに載らないで)走れますね.」と言う.

そして,ゲートについたのは,15:10.僕の話を聞いていた前の席の方が,「先に行きないさい」といって,先に行かせてもらう.そして,走る.階段を駆け上がると,「Winnipegへのboardingをこれから始めます」とのアナウンスが.思わず,「I’ll go, I’ll go!」と言ったら,パスポートチェックを受けてくださいとのこと.パスポートのチェックを受けて,搭乗する.なんとか間に合った.

Winnipegの空港に無事到着.ところが,乗り継ぎ時間が短かったからか,なんとbaggageがシカゴにあるとのこと.ゲッ.おそらく,今晩には着くだろうとのこと.残念ながら,baggageは配送されなかった.

6/7(月)

朝,航空会社に電話をして,baggageはどうなっていますかと聞いたら,おそらく,午後には着くと思うだろうとのあいまいな返事.とりあえず着替えが全くないので,近くのスーパー(といっても片道30分くらい)で歯ブラシや着替えの洋服などを購入する.お昼に,再度,航空会社に電話をしたら,なんと僕のbaggageは,サンフランシスコからオレゴンに向かう便の中にあるそう.たぶん,今晩中には着くでしょうとのこと.うーん.

午後に,こちらの大学に向かい,研究の打合せをする.僕のつたない論文をかなり読んで頂いていて,少しびっくりする.研究の方向性に関して,いろいろ話し合いをする.その中で,僕が発表した研究が見方を変えると,実は,こちらの方が考えられていた問題に非常に近いことが分かる.そして,実は,一件余計な拘束をかけると,いろいろなことがうまくいきそうだというものおもしろいと思った.

ホテルに帰ると,ちょうど航空会社から電話があり,baggageがWinnipegの空港に到着したので,これから届けますとのこと.夜の8時すぎに無事にbaggageが到着.

6/8(火)-11(金)

ホテルから大学まで,片道2km,そしてホテルから夕食を食べるレストランまでも片道2km程度.毎日よく歩いた.大学に着くと,結構,足が棒状態だった.

わずか5日間だったけれども,集中的にいろいろな話ができ,非常に有益だった.国際会議で知り合ったことが発端なのだけれども,こういう打合せも重要だなと改めて感じた.

滞在中,t-mobileの携帯がroamingで利用できた.かかってくる電話はもちろん国際電話.銀行からと,間違い電話の2件の電話があった.

6/14(月)

6/12(土)朝5時にホテルをでて空港へ,予定ではお昼にはソルトレイクに着く予定.

Denverまでは順調に到着.ところが,Deverで飛行機に搭乗した後なかなか出発しない.1時間半経ってから,一度飛行機から出るように言われる.その後,メカニカルトラブルのため飛行機がキャンセルされる.

UnitedのCustomer Serviceへ行くと,明日の便に乗るか,アリゾナ経由で夜に到着する便になるとのこと.結局,Idaho Falls経由での便があることがわかり,それに搭乗.Idaho Fallsからの便はDelta.はじめて,アメリカに来た時に,Deltaの乗り換え便で,Salt Lake空港に来た時のことを思い出す.

Salt Lake空港に無事に到着.ところが,また荷物がでてこない.Deltaのbaggage claimに問い合わせると,荷物はまだDenverにあるそう.後日配送してもらう手配をして帰宅.

6/13(日)朝になっても荷物がこないので,Deltaに電話をすると,Salt Lake空港のunitedのところに着いているとのこと.これから配送の手配をしますとのこと.ところが,夕方5時になっても来ないので,再度Deltaに電話をすると,空港のunited のところにあるとのこと.朝電話したときにも同じだったのに状況が変わっていないのはどういうことですかと聞くと,一瞬凍っていた(でも,荷物が遅延している人の気持ちも分かって欲しいところ).仕方がないので,unitedに電話をすると,午後9時から朝3時の間に届けるか,取りに来てくださいとのこ.仕方がないので,空港まで片道1時間,荷物を取りにいく.今回は,2度の荷物遅延と遅延によるぎりぎりの乗り換えで,少しまいりました.

6/14(月).久しぶりに,オフィスに行きSederberg先生とミーティング.Sederberg先生は,いろいろなアイディアがどんどんでてくる.そういった中から,本当によいものを発表している感じがする.あと,2ヶ月半最後まであがく予定.

6/15(火)

夜に日本の学生と研究打合せ.

6/17(木)

夜に日本の学生と勉強会.

6/18(金)

CADカンファレンスに参加するため,ソルトレイク空港へ.空港で,前回,2度もdelayed baggageにあったので,今回はないようにお願いしますと言ったのだけれども,特別に対応はないよう.デンバーで乗り換え,さらにワシントンDCで乗り換えへ,ドバイへ.ドバイのパスポートコントロールで,審査官に日本語で話しかけれちょっとびっくりする.母親が日本人なのだそうだ.

6/19(土)-6/26(土)

ドバイは,外はやたら熱く,ホテルの中はやたら寒い.そして,時差ぼけもあわせて,毎日非常に疲れてしまった.

会議中に,何人かの先生に,顔を見たことがあると声をかけられる.いろいろ話して,知り合いになる.以前,国際会議である先生と雑談をしていた時に,日本人の先生に「お知り合いですか?」と聞かれたときに,いいえ雑談していただけですと答えたことがあったことを思い出す.この先生とも,今回の国際会議でだいぶお知り合いになることができた.次回sabbaticalの機会があったらぜひ僕のところにとおっしゃって頂く.社交辞令かもしれないが,ちょっとうれしい.しかし,それと同時に,自分がまだまだであることも実感する.

また,ある時に,「もともとは砂漠であった場所に高い建物を建てて地盤は大丈夫なんですかね?」とある著名な先生が話しかけられてきたときがあった.「いつ自分の国へ帰られるのですか?」と聞いてみたとことろ,8月末までシンガポールと中国の共同研究先に滞在するそう.うーん,なかなか日本では考えられないことだ.シンガポールや中国の学生たちには,日本の学生たちに薄れつつあるように感じる必死さがあるからなのだろうかと勝手に想像する.

時差ボケのため,毎日2,3時間ごとに目が覚め,朝4時頃から起きていることが多かった.そのため,朝食は,レストランの開く毎朝6時半から食べる.毎朝,同じように朝一番でいらっしゃる先生がいらっしゃり,毎日のように1時間半くらい会話をしながら朝食を食べる.僕以外のほとんどの日本人の先生が東大出身で,僕だけ違うという話しになった.もっと,日本大学の名を知らしめるためには,よい研究をしないといけないと改めて思う.朝食に,こんなにゆっくり時間を割くのは普段では考えられない贅沢な気がする.しかしながら,日頃疑問に思っていたことに答えが見つかったり,いろいろな考えを知ることができた.

日本人の先生方ともいろいろお話をする機会があった.最近の研究のトレンドなどいくつかの非常に有益な情報を得ることができた.

サッカーのワールドカップで,日本がデンマークに勝った朝,フロントにチェックアウトの時間を聞きに行く.すると,そこにいた西洋人らしき人に,「日本はサッカー買ったね」と言われる.「そうなんですよ...」と話して...ん???「なんで僕が日本人だって分かったの?」と聞くと,「こんなに朝早くからうれしそうにしているのは日本人以外にはいない」とのこと.ホテルの従業員の方とも大爆笑に.そんなに,うれしそうな顔をしていたのだろうか(でも,やっぱり日本代表が買ったのはうれしかった).僕が,日本人だということが分かり,何人かの従業員におめでとうと言われる.日本代表の勝利の影響は,こんなところにまで.

ホテルでは,英語のみだったのだけれどもNHK Worldが放映されていた.BBCやCNNなどは,ほぼニュースばかりを扱っているのに対して,NHK Worldは,芸者や,日本のホテルのおもてなしの仕方などなど,日本の文化を世界に伝えていることを感じた.どれだけの人が興味を持って見ているのかは分からないけれども,日本のことを知ってもらうためには大切なように感じた.

6/25の夕方にドバイの空港へ.翌日の出発まで5時間以上あったので,ひたすら待つ.アメリカ行きだからだろうか,飛行機に乗る前に全員のボディチェックと手荷物検査があった.ワシントンDCでは,税関で別のレーンに移されチェックを受ける.荷物からお土産のお菓子が見つかり「これは申告しないといけないんだよ」と言われ,「はい,次回からはそうします」と答え,無事に通過.サンフランシスコを経由して,ソルトレイクへ.今回は,手荷物の遅延もなく無事到着.

ドバイーワシントンDCが13時間半,サンフランシスコまでが5時間半,ソルトレイクまでが1時間ちょっとと,本当に長旅だった.ソルトレイクの空港に置いておいた車を運転してOremのアパートまで帰る.

6/28(月)

久しぶりに,BYUのオフィスへ行く.1週間前にはまだ山にだいぶ雪が残っていただけれども,だいぶ減ってきていた.こちらもだいぶ暑かったのだろう.午後にはエンジンがかかってきて,だいぶプログラムを書く.

日本帰国まで,2ヶ月を切る.もうここまできたらあまり成果を出すことにはこだわらずに(あきらめるわけではないけれども),いろいろ学んでいこうと思う.行動をしていれば,行動をしているだけ学んでいることがあるはずだ.

6/28(火)

夜に日本の学生と研究打合せ.


Jul. 2010

7/1(木)

夜に日本の学生と勉強会.

7/6(火)

7/5(月)は,独立記念日の振り替え休日.Provoで朝パレードがあり,見に行く.ところが,パレードのため道路が閉鎖されていてなかなか目的の場所にいけない.スーパーの駐車場に止めようと思ったのだけど,完全に満杯.仕方がないので,がら空きの有料駐車場に止める.お金を入れる箱があって,自分の止めた番号のところにお金を入れる.

パレードは,面白かった.僕の周りで一番盛り上がったように感じたのは,BYU cougarsのマスコットのcosmoが来た時と,ミショナリーの人たちが来たときだったように感じた.その他にも,ものすごい音を立てる大砲,地域のスーパーの出し物,ユタのgovernorやsenator,provo近郊の高校のマーチングバンドなどなどのパレードがあった.governorのまわりには護衛の人がいたのだけれど,senatorのまわりには護衛らしき人はいなかったようなのがちょっと不思議だった.他にも,真珠湾のsurvivorの方や,トヨタの出し物(大きな犬のバルーン)などもあった.

子供づれの人が多いようにように感じたけれども,毎年,楽しみにしている人がおおいようで,普段みたことがないほど道路の両側に人が集まっていた.

7/6は,午後から偏頭痛に悩まされる.少し早めに帰宅して薬を飲むが,あまり効かず.夜に,日本の学生と研究打合せ.

7/12(月)

7/10(土)に,LDS教会の総本山であるtemple squareに行く.1時間くらいの滞在かなと思っていたのだけれど,実際は4時間近くも滞在してしまった.

まずビジターセンターに行き,日本語のガイドをお願いする.30分くらいのガイドということだったのだけれども,僕がいろいろ質問していたこともあったのか,1時間以上いろいろ教えて頂いた.あまりキリスト教について詳しい分けではないのだけれども,モルモン書と旧約・新約聖書との位置づけが分かったのが興味深かった.神殿(temple)を作るために,石を山から牛で運ぶのに4日間もかかったそうだ.その後,鉄道が引かれ,4時間に短縮されたそう.それでも,神殿の建築には(確か)40年もかかったそうだ.

日本語だったので,詳しくいろいろ話を聞けたのだけれども,興味深かったのは「人生にとって一番大切なものは何ですか?」,「死後は何があると思いますか」という質問.僕自身は僕の考えていることを答えたのだけれども,ガイドの方は前者は「幸せに生きること」,後者は「モルモン教を信じると(だったかな?)死後も家族といっしょにいることができる」と答えられていた.この2つの質問は,我々が考え続けるべき質問だと思う.

その後,お昼にパイプオルガンの演奏があり,聴く.なんでも,11000本のパイプが使われているそうだ.バッハのG線上のアリアしか曲名は分からなかったけれども,この曲はいい曲だと思う.他の曲の演奏も,非常にすばらしかった.

その後,conference centerに行く.ここは,モルモン教徒のgeneral conferenceが年に2回開かれる場所.テレビで見たことがある場所である.勝手に入ろうとすると呼び止められ,tourに入らなければならないというので,たまたま近くにいたスペイン人の家族のグループにいれてもらう.途中からは,モロッコ人たちも加わる.conference centerは,各階に7千人が収容でき,3階層あるので21000人が収容できる.そして,興味深いのは柱がないこと.general conferenceで満員になったときには最大で1 inchたわむそうだ.駐車場はどうなっているのですかと聞いてみたら,地下に3千台の駐車場があるそうだ.まぁ,規模がでかい.

モルモン書の中のいくつかのシーンの絵が飾られている部屋があり,ガイドの方に.どの絵が好きですかと聞いたら,prophetが王に会っている絵が好きだとのこと(このシーンで,王はprophetの能力を知ることになるらしい).日本人のガイドの方に,他のキリスト教とモルモン教の違いの一つは,モルモン教にはprophetがいることだと聞いていたので,少しなるほどと思う.

屋上はとても広く,ソルトレイクの町を一望できた.屋上に草を植えた場所があって,スペイン人の「子供がウサギはいるの?」と質問していたのがかわいらしかった.スペイン人の家族に,「まもなく(ワールドカップの)決勝ですね」というと,うれしそう「絶対にテレビで見るわ」と奥さんが答えていたのが印象的だった.

7/13(火)

夜に日本の学生と打合せ.

7/20(火)

久々に,forumを聞きに行く.今回も英語がよく分からなかったけれども,部分的には理解することができた.

今回の講演は,biotechnology関連.クローン羊のDollyの話や,iPS細胞の話がでてきた.クローン羊は,細胞から核を取り除き,ドナーの核と核を取り除いた細胞を電気ショックでマージさせ,foster motherで育ているというプロセスを紹介していた.iPS細胞は,日本では京大の研究者が発見したとよく伝えられているけれども,Wisconsin大の研究者と日本の研究者が同時に発見したと話されていた.この分野は,きっとこれから相当発展するのではないかと思う.

7/26(月)

ついに,在外研究もあと約1ヶ月.残された期間を有効に使いたい.

週末に,車のフロントガラスに傷がついているのに気づいたので,だめもとでと思って,保険会社に電話をかける.日本の保険会社経由でこちらの自動車保険会社に入っていたので,電話中に通訳を利用することができた.ほとんど通訳なしで答えてしまったけれども,一部分からない点は通訳の方に教えて頂く.保険でカバーできる範囲だそうなので,無料で修理してくれる工場に予約をしてもらう.

7/27(火)

朝一番で,フロントガラスを修理してくれる工場に行く.保険の範囲だということもあるのだろうけど,ちょっと仕上がりが雑な感じ.待っている30分くらいの間,同じように修理に来ていたおじいさんといろいろ話をする.日本にも一度来られたことがあるようだ.広島に知り合いがいて,その方のお母様が原爆で亡くなられたと話していた.お孫さんはいらっしゃるのですかと聞いたところ,15人とのこと.うーん,すごい(でも,Utahでは結構普通).


Aug. 2010

8/3(火)

こちらでの研究も、あと1カ月を切る。最後の最後だが、最初に予定していたことを試してみる予定。うまくいってくれることを願うのみである。でも、いずれにしても、こちらでの研究は、帰国後もたぶん続けていくことになると思う。

車の売り先も決まり、アパートもぎりぎりまで利用できることになったのだけれども、いろいろ後片付けが大変そうだ。それに、せっかくなので、近くのいけるところにもいろいろ行っておきたい。

8/4(水)

前に使っていたプログラムにあったバグがあっさり,解決する.クラスのコンストラクタでは,OpenGL contextが自動的にバインドされていると思い込んでいたことが原因のバグ.Windows XPとqtの古いバージョンの組み合わせでは,バグが生じていなかったので,ほっといていたのだけれど,qtをアップグレードしたら問題が生じてしまったので,問題を探して解決する.あと約3週間,なんとか3Dでうまくいく結果を出したいところ.

今日のニュースで,アメリカ最大(=世界最大)の書店であるBarnes&Nobleが,会社を売却するかもしれないというニュースを読む.アパートの比較的近くにも1件あり,Starbucksも併設しているので,週末によく通った.amazonや電子書籍などの影響が大きく,この1年で多くの店舗が閉鎖されたそう.アメリカは,電子書籍への動きが日本よりずいぶん早いように感じるけれども,一方で,こういった現象が起きているのは少し残念に感じる.日本は,アメリカと比べて,電子書籍への動きが遅いように感じていたけれども,実は,影響を受ける業種とのバランスを探っているのかもしれないと感じた.

8/12(木)

ついに,帰国まであと2週間.長いと思った1年1ヶ月も,終わりそうになるとあっという間である.大家さんに電話をして,部屋の明け渡しについて話をしたいとの連絡をすると,夜にアパートまで来て頂けるとのこと.帰国の前日の午前中にアパートを引き渡すことになった.この際に,段ボールを,U Hallで安く買うことができることを教えて頂く.

8/13(金)

午前中に,ソルトレイクのヤマト運輸まで荷物を出しに行き,その後,車のSafety & Emission Testsを受ける.日本の車検を簡略化したようなもの.45分で,$45(割引券を使ったので,実際は$35)だった.9月以降は車を持たないので,Taxを払う必要はないのだけれど,$100だったか$200程度.日本の車検に比べるとずいぶん安く,10年以上の車を持ちやすい.また,Comcast(Internetのプロバイダ)に電話をし,解約の手続きの確認をする.解約する日にモデムを会社に持っていけばよいとのこと.午後,BYUのオフィスに行き,仕事をする.

8/16(月)

週末は,帰国の準備をしたり,よくいった場所などのいくつかを写真に撮る.

いつものように学内の駐車場に車を止めようとしたら,駐車場の半分がいっぱいになっていた.今日から,Education weekが始まったからで,学生の親の世代の方たちが多くくるからだろう.入り口に警察官らしき人がいて,案内をしているのもこちらの大学らしい.地域と密接に連携しているようだ.

朝方はだいぶ冷え込むようになり,秋が近づいてきていることを感じる.でもお昼から夕方はかなり暑い.

8/18(水)

夕方,日本食のお店に入ると,偶然の再会があった.こちらに住んでいる日本の方で,一度しかお会いしたことがなかったのだけれども,その方の生き方に興味を持っていた.帰国前に,もう一度お会いしていろいろ話しを聞かせてもらえたらと思っていたところ,その方から声をかけて頂いた.大学というのは,研究・教育をするところだけれども,それと同時に,学生達が幸せに生きれるような何か刺激を与えられたらと考えている.連絡先を交換させていただいたので,いろいろお話を聞かせて頂こうと思う.うちの大学の学生達を刺激するいろいろなヒントがありそうな気がする.

8/19(木)

先日,引越し用の重い荷物を持った影響で,腰痛になってしまう.2,3日たっても治らないので,pharmacyに行き,薬を買う.薬剤師の方にいろいろ教えてもらい,経口薬のibuprofein,シップ,塗り薬,またその中にいろいろなオプションがあることを丁寧に教えて頂く.結局,塗り薬を購入する.

昼に大雨が降る(でもこちらの雨はすぐにやむ).半袖でいると寒いくらいである.

BYUに来れるのもあと数日程度.研究のほうは,帰国後,もう少し頑張れば論文になりそうである.この1年の成果を論文化していきたい.

8/20(金)

朝,おそらく最後であろう荷物を送り,BYUでSedeberg先生と打合せ.Sederberg先生は,本当に研究熱心な方である.いろいろ話したのだけれども,残念ながら途中で行き詰ってしまった.でも,この過程で,いろいろなことを教えて頂く.

夕方には,先日偶然お会いした方と会い,Provo riverでfly fishingに連れて行って頂く.Brown troutが一匹釣れて,大満足である.「風が吹くと桶屋がもうかる」という話のように,全然関係ないところから知り合えたのだけれども,非常に貴重な情報をいろいろ教えて頂くとともに,その方を通してすばらしい方とも知り合うことができた.人間関係を広く持つことは,本当に大切だと改めて実感する.

8/23(月)

朝,BYUでSederberg先生とミーティングをし,午後にたぶん本当に最後の荷物をソルトレイクに出しにいく.その際,受付の方とOremに最近できたしゃぶしゃぶのお店の話をしてみたら,ぜひ行ってみたいとのこと.自分も行きたくなり,夕飯はそのお店に行く.

8/24(火)

朝,BYUに行き,その後モデムを返却しにLindonのComcastに行く.これで,アパートでインターネットが使えなくなる.

お昼にT-spline社の方々が,カフェテリアでお別れのランチをして頂く.ある日本好きの方が,自宅で肉まんを作ったそうだ.よくやるなぁ.

明日,アパートと車を引き渡すので,午後は洗車をして,さらにアパートの掃除をする.洗車する際に, $1札をquarterに変換する両替機に,quarterがないとのサインがでていた.しょうがないので,トラブルの際にここへかけて下さいと番号に電話をして,quarterがなくって洗車ができないことを伝えたら,すぐに来るとのこと.3枚だけあったquarterを使って,掃除機を使って室内の掃除をしていると,ベンツに乗ったおじさんが来てquarterを入れてくれた(洗車商売も儲かるのかな?).

こちらに来て,だいぶ度胸がついた気がするが,英語はやはり勉強しないと進歩しないと思う.日本に帰ったらspare timeを見つけて,もっとできるようになるように勉強したい.そうそう,今日,おみやげにSee’s candyを買おうとして,お店の場所を聞こうとしたのだけれども,See’sが通じなかった(でも通じなかったのは,1,2秒程度).僕に限らず,帰国子女でない限り,こういったことは多いと思う.大事なのは,どうにかして通じさせることだと思う.僕の場合には,chocolate, candyと行ったら,see’sと言い直して,場所を教えてくれた.

8/25(水)

いよいよ明日帰国である.車のタイトルを変更しようと,ProvoのDMV(Division of Motor Vehicle)に行ったら,電気トラブルで5~6時間くらい変更ができないとのこと(後日,トラックが事故を起こし,電柱を数本倒してしまったと聞く).DraperにもDMVがあるというので,そちらへ向かう.向かっている最中に,大家さんから電話があり,午前中に来る予定だったのが夕方以降になるとのこと.ちなみに,Utah州では運転中も電話をしていいらしい(でも危ないので,使わない方がいいと思います).DraperのDMVでは,数分程度でタイトルの変更ができた.その場でナンバープレートをくれるので,自分でナンバープレートを変更すれば,それでOK.その場で,checkを切ってもらい終了.レンタカーをするお店まで乗せていってもらう.

いざレンタカーをしようとしたら,店に誰もいない.電話が店の前に貼ってあったので,とりあえずその番号に電話をするが応答せず,(おそらく全米の)レンタカー会社の受付電話に転送される.お店に人がいないことを伝えると,たぶん数分でくるでしょうとのこ.30分も待たされたらたまらないなぁと思っていると,10分くらいで大勢の人を連れてくる.たぶん,ピックアップに行っていたのだろう.初めて,Hyundai社の車を借りる.銀行に行き,checkをこちらの口座に転送し,BYUに行く.BYUでは,いつものパーキングではなく,visitor parkingに駐車する(以前,parking ticketを切られたことが思い出される).

BYUでは,Sederberg先生と最後のミーティングをする.今やっている研究の打合せを今後も,メールやスカイプでやりましょうという話をする.

その後,大学の部屋の鍵を,key officeに返却に行く.思えば,BYUに来た初日にSederberg先生にこの場所に連れてきて頂いたことを思い出す.1年いたこの場所,BYUを去らなければならないと思うと目に少し涙がたまってくる.僕は,20年以上前,大学院生の時から,ずっとアメリカの大学で勉強してみたいと思った.それが今になったのは,今が行くべきタイミングだと自分が判断したことと,日本大学が行かせてくれたことにある.もちろんいろいろなことを学んだけれども,本当の成果は,帰国してから,こちらで始めた研究をきちんと完成させまとめあげられるかにかかっているのだと思う.

Starbucksによってからアパートに帰る.大家さんが来るまで,近くを散歩する.いろいろ写真を撮っていたら,「なんで写真を撮っているの」と聞かれたので,「今日日本に帰るので,思い出に撮っているんです」と答え,ついでに自分の写真をとってもらう.家族がいたときに,アパートの前で,子供とサッカーをしたこと,スプリンクラーが動いているときに3歳の息子が水がかかるのが楽しくてびしょびしょになったこと,雪が降ったときに子供達が大喜びして外で遊んだことなどがよみがえる.

大家さんがアパートに来られ部屋のチェックアウトをする.その後,日本食のお店に行く.実は,このお店,よく行ったお店で,昨日,もう日本に帰るのでこれで最後ですと言っていたのだけれど,また来ることになった.大家さんといろいろ話をする.話が止まらなかったのだけれども,Sederberg先生のところに挨拶に行きたいので話し,お礼を言ってお別れをする.

Sederberg先生のお宅へ伺う途中,おそらく感謝への気持ちからだろうか,涙が止まらなかった.気持ちを切り替えて,Sederberg先生のお宅へ伺い,いろいろお話をする.Sederberg先生は,今までに何人も研究員を受け入れていて,最大1度に3人引き受けたこともあるそうだ.僕は,良かったのか悪かったのか一人だった.最後にお礼を言って,お別れをする.

レンタカーで,ソルトレイクのホテルに行く.夜だったので,残念ながら景色は見れなかった.ホテルに到着して,インタネットを使おうとしたらほとんど利用できない.フロントに苦情を言ったら,団体客が来てみんなが使っているからだろうとのこと.インターネットが使えるとうたっているので,回線を太くして欲しいところだ.夜12時すぎくらいから使えるようになる.

8/26(木)

アラームの時間を間違えて3時半頃に起きる.4時過ぎにチェックアウトをして,すぐ近くのソルトレイク空港へ向かう.レンタカーのキーを返すボックスが見つからなかったので困っていると,別の方が車を返却しに来ていたので,その方に場所を教えてもらう.

スーツケースを2つチェックインするはずだったのだけど,重さ(50ポンドまで)が気になっていた.さて,1個目をのせてみると53ポンド.ある方に聞いてみたら,「いいわよ」と答えてくれたのだけど,別の人に「だめよ」といわれてしまう.もうひとつが,44ポンドだったので,無理矢理入れ替える.重い方が,ぎりぎり50ポンドに収まる.時間があるので,この在外研究記を更新する.ソルトレイク空港は,インターネットが無料で使える.

無事,サンフランシスコに到着.待ち時間は4時間以上.なんで,こんなフライトを予約したのか,自分でも全然記憶にない(たぶん,何も考えていなかったんだと思う).サンフランシスコでも,無料でネットが使えた.

8/27(金)

無事帰国しました.

Sederberg先生という,すばらしい先生とともに研究ができたことは,本当に恵まれていたと思います.

この期間をサポートして頂いた学部・学科の方々,学会の先生方,研究室の学生,友人,家族など多くの人に感謝しています.

在外研究中は,なかなか思うように成果がでず,苦しい時もありました.また,在外研究中には,いろいろな出会いもありました.下の写真は,Oremの日本食屋さんで,偶然再会した日本人の方に,あと10日ほどで帰国しますと話したら,ぜひ思い出にと,プロボ川にfly-fishingに連れていって頂いた時のものです.Brown troutを釣り上げて,満面の笑みの私です.